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映画『天才スピヴェット』(2013/ジャン=ピエール・ジュネ監督)感想‣10歳の天才少年スピヴェットが企てた壮大な家出!

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『天才スピヴェット』のあらすじと概要

ChiemSeherinによるPixabayからの画像

アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督が自身初の3D映画として、ラルフ・ラーセンの冒険小説「T・S・スピヴェット君 傑作集」(早川書房刊)を映画化したもの。

気持ちがバラバラになってしまった家族を元に戻そうと奮闘する、天才少年の葛藤や成長を描いた。米モンタナ州に暮らす10歳の少年スピヴェット(カイル・キャトレット)は、天才的な頭脳の持ち主。しかし、時代遅れなカウボーイの父と昆虫の研究に夢中な母、アイドルになりたい姉という一風変わった家族たちに、その才能をまったく理解してもらえずにいました。

さらに双子の弟が不慮の事故で死んでしまったことで、家族は皆、心にぽっかりと穴が開いていました。そんなある日、自分が出品した作品が、スミソニアン学術協会から権威ある科学賞がスピヴェットに授与されることになります。家族に反対される事を恐れて、家族には内緒でこっそり家出を結構し、モンタナ州の田舎町から、大陸横断鉄道に飛び乗り、数々の困難を乗り越えてワシントンD.C.の授賞式に出席したスピヴェットは、受賞スピーチである重大な真実を明かそうとする……。

『天才スピヴェット』のスタッフとキャストについて

BessiによるPixabayからの画像

ジャン=ピエール・ジュネ監督:フランスを代表する映画監督、マルク・キャロと組んで制作した短編映画が仏セザール賞で高い評価を得る。キャロと共同で監督した初の長編「デリカテッセン」(91)、続く「ロスト・チルドレン」で国際的にも注目を集め、「エイリアン4」の監督に抜てきされハリウッドに進出。同作を撮り終えるとフランスに戻り、世界中で大ヒットした「アメリ」(01)を監督し、ギョーム・カネとともにアカデミー脚本賞にノミネートされる。

カイル・キャトレット(T・S・スピヴェット):ジュネ監督曰く『自分がイメージする完璧なT・S・スピヴェットをベースに、2000人ぐらいのオーディションをしたんだ。やっと出会ったのがカイルだったんだけど、イメージとはちょっと違っていたんだよね。でも、カイルが素晴らしい才能のある役者で、僕のスピヴェットにつながった。だから、自分がイメージしていたスピヴェットをカイルに寄せていったよ』という程の運命的な二人の出会いであった様です。映画の中の元々の人物像を本人カイル君に合わせていったそうだ。

さらに、主人公と同じくカイル少年は、総合格闘技の7歳以下の部において世界チャンピオン歴があり、さらに6カ国語を操るというまさに“天才”と呼ぶにふさわしい少年そのものでした。

ヘレナ・ボナム・カーター(母親、クレア博士):1966年生まれ、ロンドン出身。「ファイト・クラブ」(99)でそれまでのイメージを一新、個性派女優としての地位を確立する。その後も「ハリー・ポッター」シリーズ、パートナーのティム・バートン監督作「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(01)、「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(07)、「アリス・イン・ワンダーランド」(10)などに出演。

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『天才スピヴェット』のネタバレ感想

sabri ismailによるPixabayからの画像

モンタナ州に住む天才少年が10才にして単身ワシントンまで列車に乗って旅をする冒険映画。類まれな頭脳以外に、独りで大陸横断の旅に出るというとてつも無い大胆な勇気を持っている事に本当に驚かされました。

嘘も方便といいますが、スミソニアン教会では両親は死んでしまい、もはやいないという作り話をでっち上げ、ひとりで科学賞受賞のスピーチまでする原稿を用意するという徹底振りは大人顔負けの用意周到さ。

現代のカウボーイといった風情の父親や昆虫採集に血眼になっている母親はスピヴェット少年の言行には一切無関心だったのですが、科学賞受賞を切っ掛けにまるで手のひらを返すように彼の才能を素直に認めたのはせめてもの救いでした。故郷に戻って家族の一員として本来の地位をしっかり認められる事になります…

フランス人監督が撮るアメリカ西部の広大な自然美にも大変興味が魅かれました。未だかつてこれ程美しい西部の映像は見たことがありません。是非劇場の大画面で見てみたかった!

 

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