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「シアーシャ・ローナン」出演のおすすめ映画10作品(最近見た映画、見直した映画限定、順不同)

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13歳だった2007年に助演を務めた映画『つぐない』で初のアカデミー賞にノミネートされています。以降3度アカデミー賞候補になっています。また、『つぐない』のころから、自分が出た作品を見返さないことにしているとか、出演映画についてレビューも見ない主義との雑誌記事もありました。子役から華麗な大人の女性に進化中の次の公開作が非常に楽しみです。

『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018/ジョージー・ルーク監督)

シアーシャ・ローナンの演じるメアリー女王の狂気的とも言える気性の荒さを示す言葉の数々は、端正な顔からはとても想像も出来ないものでびっくり仰天しました。それも君主としての自分の地位を守る為なのか。メアリーは周囲に翻弄された女王という表現もありますが、これだけ意思が明確で、はっきり自分の思っている事を言い切っていれば、周囲に『翻弄』される事は無いのではと思いたくもなります。しかしながら、当時の男性社会、社会環境という大きな時代の波に打ち勝つ事が出来ず、確かに彼女の意思とは逆に「翻弄」されてしまったのかもしれません。

それにしても、波乱万丈の人生で、最初の夫フランス王との死別、王宮の中での血生臭い事件の数々、国内の内乱(武装して騎馬で出陣している)や、10数年に及ぶ幽閉、最後には刑死というあまりに残酷な、激動の生涯(44歳没)には目も当てられません。唯一の救いは息子ジェームズが後のスコットランド国王となり、連合王国へと発展していくことです。

おすすめ映画|『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018/ジョージー・ルーク監督)シアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーの女王対決

 

『レディ・バード』(2017/グレタ・ガーウィグ監督)

やはり、女子高生同士の会話にはオヤジはついて行けないところが正直ありました。こんなことまで女友達同士では話しているのかなぁと正直驚くやら、こちらが恥ずかしいやらです。本作品の鑑賞者は、おそらく70%以上は女性ではないかと勝手に推測します。

ガーウィク監督自身の自伝的映画という事ですが、自ら語っているようにストーリーの核心的な部分は、自分が経験した部分に重なる様です。学費の高さから親の反対を押し切って、東部の名門大学に進学を希望し、見事に補欠合格の通知を受け取り大喜びしている姿はとても新鮮に見えました。母親と些細な事柄で口喧嘩をして、走行中の自動車から飛び下りて腕を骨折してしまいます。親友の女友達と仲違いした時も、勝手放題に罵詈雑言をぶつけてしまいます。

何をやっても許されるという事でもありませんが、これからの人生の可能性が大きい分、好奇心を持ちながらも、家庭生活の現実との妥協もする為、なんだかんだ心の軋轢は大きいものです。我々も過去を振り返って「いつか通った道」を懐かしく想い出させてくれる映画ではないかと感じました。

何となくしょっぱい様な懐かしさと大きな喜びと反省などが、むかし似たような事があったよなぁと一瞬思い出させてくれる映画です

おすすめ映画感想|【レディ・バード】(2017/女優グレタ・ガーウィグが、自伝的要素を取り入れながら監督・脚本を手掛けた青春ドラマ)

『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』(2021/イルディコー・エニェディ監督)

(ネタバレあり)期待以上に素晴らしい映画でした。レア・セドゥーの魅力爆発。イルディコー・エニェディ監督(脚本)の脚本、演出の面白さに上映時間169分の時間が決して長く感じられませんでした。

監督はもともとメディアアーティストとして経歴をスタートさせたこともあり、冒頭の海洋シーン、船上から海を捉えるシーン、力ず良い映像が強烈な印象を与え、ぐいぐいと映画の世界に引き込まれていくところは、さすがの演出だと感心しました。また、音楽も勿論効果的に使用されていますが、必要の無い所ではまったく音を消してしまうところは実に独創的です。そこが堪らない魅力となっていました(最近の映画は全編がバックグランドの音楽に包まれているものが多過ぎです)

1920年代のマルタ島やハンブルグの運河や街並みなど初めて映画で見るシーンなどもかなり秀逸で素晴らしい。

「(マルタの)カフェに最初に入って来た女性と結婚をする」という突拍子もない賭けをします。それが「瓢箪から駒」レア・セドゥー扮するリジー(素性を一切知らず)を一目見てプロポーズするシーンには目も耳も疑いそうになります。しかし、これは序の口でした。リジーはこのプロポーズを受け入れます。「奇跡」とはこの時の為に使うべき言葉だと思います。また、”映画”のストーリーはこうでなければならないと思いました。”映画”には常識は一切無用なのでしょう…

一方、夫である船長ヤコブの仕事も大変でした。なんと、一度航海に出発すると4か月間も家に戻ってくることが出来ません。ある日、若い男が何やらとても親しげに若妻にまとわりついてくるのを目撃してしまうと、心中穏やかではない気持ちは良く分かります…

誠実な船長とちょっと謎めいたところのある美女の一組の夫婦の心の葛藤、喜び、猜疑心、諦め、包容力、迷い、動揺などなどありとあらゆる感情や心に秘めた気持ち、揺れ動きが見事に言葉、表情、アクションなどで表現されていきます。

なお、ラストシーンにもちょっと泣かされる場面があるので、是非期待して観て見ましょう!

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『アンモナイトの目覚め』(2020/フランシス・リー監督)

約200年前の実際に実在した人物の物語を、一部創造も加えて描いたドラマとなっています。イングランド南西部の小さな町が舞台となります。そこの海岸では恐竜、アンモナイトなどの完全な化石が良く発見される土地柄のようです。

メアリ―は、世間との交流を断ち切り孤独に生きる女性です。ひょんなことからシャーロットとの交流が始まります。生まれも育ちも全く異なる二人で、本来接点を持つ事すらあるべき筈も無いのですが、運命の悪戯で数週間同居することになります。メアリーは最初全く、相手にしませんが、少々のお金の為にいやいや面倒を見ている程度でしたが、海で泳いだことが原因で体調を崩したシャーロットを必死に看病して命を救ったことから、二人の間が急速に近づいて行く様子が描かれています。

それでも、メアリーの表情はいつまでも硬く決して緩める事がありません。やはり、労働者階級生まれの人間性は決して変わるものではないという事が、よく分かります。でも、表には出ない感情面で二人の女性の間に強く惹かれる気持ちがあったのかと思われます。(女性同士の感情なので想像するしかありません…)

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『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014/ウェス・アンダーソン監督)

チョイ役で出演している大勢の豪華キャストには驚きました。わたしはレア・セドゥを期待して見ましたが、マダムのルッツ城のメイド役だと思いますが、ほんの一瞬2回程度顔がわずかに確認できました。セリフも一言あった様な気がします。一方、パティシエであるアガサ役のシアーシャ・ローナンは大きなメキシコ形のお痣が顔に有りますが、重要な役で出演していました。

ストーリー展開は荒唐無稽で、単純なので正直言ってそれ程引き込まれる様な展開ではありませんでした。しかしながら、奇抜で凝りに凝った美術・装飾に彩られた映像、衣装、役者の演技、表情、視線までもが全般的に非常にユニークで、醸し出す雰囲気が非日常感に溢れていました。観ていて視覚だけでも十分に楽しめる映画となっています。

主役のレイフ・ファインズの大人の落ち着いた雰囲気はカリスマコンセルジュの適役でした。彼は、ずば抜けて行き届いたサービスに加え、「裕福だが年老いており、不安げで虚栄心が強く軽薄で(性的に)飢えている金髪の」女性客を満足させることに長けていたという設定も十分頷けます。

更に、本作品に無くてはならない存在は、ロビーボーイのトニー・レヴォロリの起用だと思います。とぼけた様な顔をしながらも、根は非常に真面目です。アガサという美人の奥さんに恵まれ、最後にはホテルのオーナーにまでのし上がっています。本人は初めはインド系かと思いましたが、ルーツはグアテマラだそうです。

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『つぐない』(2007/ジョー・ライト監督)

(ネタバレ有り!)

多感な少女がついた嘘の代償は余りに重く、大きな問題を引き起こし、永遠に消し去る事の出来ないものとなりました。少女の淡い恋心が生んでしまった悲劇だと思います。冒頭大邸宅の自室でタイプライターに向かい戯曲を描き上げ、大喜びして屋敷中を駆け回るシアーシャ・ローナン扮する可憐なブライオニ―の姿が映し出されます。余りに幼い顔だったのでシアーシャであるのかどうか、見分けがつきませんでした。また、部屋の窓から、自分も思いを寄せているロビーが姉と一緒にいるところを目撃します。姉はいきなり噴水池に着衣のまま飛び込むというシーンに呆気に取られていると。その後、直ぐにその時何が起こっていたのか詳細な二人のやり取りを”解説”する映像が映し出されます。

意味深な恋文の手渡しを頼まれたり、図書室内での姉らの情事を目撃したりと、ここまでくると、純真あ乙女の複雑な心中を推し量る事は、我々大人の男性にはまったく不可能です。その夜、暴行事件が発生します。真犯人を目撃したのですが、まったく嘘の供述をしてしまいます。自分は”裏切られた”という気持ちもあったことの反発も有ったのかも知れません…また、愛情の裏返しで、重大事件の犯人に仕立て上げてしまいます。しかしながら、この時は、ほんの出来心であって、ここまで恐ろしい深刻な結果が待ち構えている事を本人は全く理解していなかったと思います。これを一生涯負い目と感じながら、一生を送ることは酷な気持ちもします。

確かに映像化困難と思われる複雑な物語を見事に映像化するジョー・ライト監督の力量は素晴らしく、またキーラ・ナイトレイ、シアーシャ・ローナン等女優陣の美しさ・演技の素晴らしさにも魅入ってしまいました。

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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021/ウェス・アンダーソン監督)

(ネタバレ有り)

まず、目を見張るのが他映画では主役級のキャストが20人近くも勢揃いしています。こんな映画は見たことがありません。これらの俳優がチョイ役でも良いので監督の映画に出演したいと思わせるウェス・アンダーソン監督(52歳)とは一体どんな人物なんでしょうか?

今まで監督の作品を観賞したのは本作品を含め3本目です。『グランド・ブタペスト・ホテル』(ハンガリー)、『犬が島』(日本)など映画毎に様々に舞台を変えていくところが特徴だそうです。今回はフランスが舞台、フランス文化を絶賛して止まない監督の気持ちが溢れ出ている映画でした。

まるで一遍の絵の様に美しい画面(シーン)を繋ぎ合わせた様な映画作りは非常に特徴的で、不思議な世界を訪れている様な気分になります。カラーから白黒へ、白黒からカラーへと目まぐるしく移り変わる場面もあり、何らかの意図があるのかもしれませんが、速い展開なので読み解く暇もありません。

衝撃的だったのはレア・セドゥが一糸纏わぬ全裸のヘア・ヌードで出演しており、目のやり場に困りました。刑務所に服役中の天才画家役のベニチオ・デル・トロもいつもながら素晴らしい演技でした。

学生運動のカリスマ指導者役のティモシー・シャラメも、意外な役柄(滑稽な部分もあり)で役者としてこれまでとまるで別の一面を引き出している様に見えました。

本作は、なんとも不思議な魅力溢れる「宝石箱」を開ける様な愉しみがあると思います。

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『ハンナ』(2011/ジョー・ライト監督)

シアーシャ・ローナンの大ファンにとってもかなり違和感のあるサスペンス・アクション映画ではなかったと思われます。『プライドと偏見』や『つぐない』などの文芸映画で非常に高い評価を得ているジョー・ライト監督が敢えてアクション映画に挑戦する意欲は素晴らしいと感じました。

また、本作に共演する豪華な俳優陣が素晴らしい、ケイト・ブランシェット、エリック・パナ、トム・ホランダーなど。共演陣の中で、シアーシャ・ローナンはひときわ異彩を放つ”自然児”と思いきや、あっという間に”現実”に同化してしまう現代っ子ぶりには逆に素直に納得してしまうところが恐ろしい所です。16年年間人里離れた山奥で暮していた自然派ギャルをもっと期待したかった…

たしかに16歳の純真な少女が、良心の呵責が微塵も無くバタバタと悪漢を仕留めるシーンはちょっと恐ろしいと感じました。それにしてもCIAエージェントの屈強な男たちが余りに弱過ぎるのも問題でした。「柔良く剛を制す」を地で行ってましたが、それにしても…

16年間の一切文明とはまったく縁が無く育てられた純真無垢な少女が、元CIA捜査官の父親に育てられ、戦闘能力と自然環境の中で生き残る術のみを仕込まれます。どうやら父親の目的は元所属していたCIAへの復讐にあったようです。深い謀略があってドイツ・ベルリンでの親娘再会を期して山小屋から脱出したのだろうと思われますが、このへんのストーリーの展開は少し読めませんでした。あれよあれよという間にモロッコ、スペイン、ドイツへと舞台が移り変わって行くところは呆然とするばかり。

一方、執拗に父娘の命を狙うケイト・ブランシェット扮するマリッサの執念にも驚きました。これ程、冷酷で鬼婆の様なケイトを見た事がありません。これも正直かなりショックを受けました。

ちょっと苦しい「おすすめ映画」記事になってしまいましたが、「シアーシャ・ローナン」のファンにとっては間違いなく必見の一本に間違いはありません!

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『ブルックリン』(2015/ジョン・クローリー監督)

【ネタバレあり】 アイルランドの田舎町から、大都会ニューヨークで新しい人生を開始していく生き様を丁寧に描いた作品です。田舎娘エイリッシュが長くニューヨークで暮す先輩女性から色々と”教育”を受け乍ら成長して行く様は微笑ましく思われました。ニューヨークでの女性専用の寄宿舎での暮らし、一流デパートでの店員としての職業の第一歩を歩み始めます。当初は野暮ったい顧客への対応に終始し、ホームシックにも掛かり、苦労していましたが、徐々に洗練されていく姿が眩しい輝きを増して行きます。

やがて、イタリア系アメリカ人の誠実な恋人ト三―も出来た事から生活が愈々充実していきます。しかし、突然故郷から届いた姉の訃報で、急遽、恋人をアメリカに残しアイルランドに帰郷します。直ぐに米国に戻るつもりでしたが、旧友ジムとの再会・交流から、更には姉の働いていた会社からは姉の交替として会計係として留まるように期待されるようになります。徐々にアイルランドに留まりたいという気持ちも膨らんでいきます。

しかし大きな切っ掛けとなったのは、実はアイルランドへの帰国直前にエイリッシュとト三―は二人だけで内密に結婚していたのです。なんとその事実をアイルランドの知り合いに事細かく手紙で知らせるお節介焼きがいました。万一、そんなお節介な人物がいなかったと仮定したら、恐らくエイリッシュはニューヨークに帰らず、「結婚はしていた」とは言え「他人には分からない」ので、そのままアイルランドに留まり、ジムと暮らしていた可能性が高いのではないかと思います!

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『ラブリーボーン』(2009/ピーター・ジャクソン監督)

【ネタバレあり】まだあどけなさが残る14歳の美しい少女が近所に住む変質者に殺害されてしまうというたいへんな悲劇に襲われます。死後、彼女の霊は天国と現実世界の間を彷徨い続け、現実の家族を傍でずっと見守り続けている姿が描かれています。度々繰り返される天国と思われる美しい光景の中に主人公スージーのとても”元気”な姿が映し出されます。別世界でも変わらず元気そうで何よりとも思ってしまいそうですが、彼女は犯人に対する憎しみをやはりかなり深く抱えていた事は確かでした。

スージーの霊が現実の父親や妹を動かし、復讐に出るのかと思いきや、実際父親は真夜中バットを握りしめ、犯人を叩きのめそうと考え、とうもろこし畑に乗り込みますが、不審者と誤解され若い男に逆に襲撃され重傷を負います。一方、勘の鋭い妹は不振に思った男の家に忍び込み、まんまと重要な証拠となるノートを間一髪盗み出す事に成功します。そして、警察を動かす事に成功しますが、結局犯人逮捕までは至らなかったのが非常に残念でなりません。

結局、不審な男は連続殺人犯であった事が判明しますが、逮捕されることなく有耶無耶の状態で映画が終わったら後味が悪いと思っていたら、ようやく自ら足を滑らせて断崖絶壁から転落してしまうという飛んでも無いオチにはびっくり仰天しました。こういった変質者は、罪の深さを思い知るようなもっと苦しみがあってしかるべきだと思いますが…やっと天罰か、或はスージーら犠牲者の怨念が通じたのか良く分かりませんが、ようやく気が晴れた気分にはなりました。

映画『ラブリーボーン』(2009/ピーター・ジャクソン監督)感想‣10代のシアーシャ・ローナン主演によるベストセラー小説の映画化!

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