1958年、『クライ・ベイビー・キラー』で映画俳優としてデビューしています。60年以上映画界で活躍し続けています。そして、数々の名演技・怪演でアカデミー賞の常連として(12回のノミネート経験、受賞は3回)知られています。出演作品のごく一部ですが、最近見た10作品につきご紹介します。
『ディパーテッド』(2006/マーティン・スコセッシ監督)
巨匠マーティン・スコセッシが、香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。マフィアに潜入した警察官と、警察に潜入したマフィアの死闘がスリリングに描かれる。レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンが主人公の警察官とマフィアをそれぞれ熱演する。名優ジャック・ニコルソンがマフィアの大ボス役で脇を固める。ボストンを舞台に描かれた本作は、スコセッシ監督らしいバイオレンスシーンと、敵対組織に潜入した男ふたり(最後までお互い誰が潜入者なのかわかっていない)の心理描写に注目。
おすすめ映画|『ディパーテッド』(2006/マーティン・スコセッシ監督)香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス!
『最高の人生の見つけ方』(2007/ロブ・ライナー監督)
2大オスカー俳優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが初共演を果たした人間ドラマ。
実直な自動車整備工のカーター(フリーマン)と豪放な実業家で大富豪エドワード(ニコルソン)はガンで入院した同じ病室で出会い、ともに余命半年を宣告される。
“棺おけに入るまでにやっておきたいこと”を書き出した“バケット(棺おけ)リスト”を作った2人は、リストを実現させるため人生最後の旅に出る……。
おすすめ映画感想|『最高の人生の見つけ方』(2007/ロブ・ライナー監督)”やりたいことリスト”を次々実行に...
『マーズ・アタック!』(1996/ティム・バートン監督)
ハッブル宇宙望遠鏡が、円盤の大編隊を確認!火星人来襲! 友好的に出迎えた地球人を相手に、火星人による大虐殺が始まった。「バットマン」「シザーハンズ」のティム・バートンによるSFコメディ。大統領と詐欺師の2役を演じるジャック・ニコルソンほか、グレン・クローズ アネット・ベニング、ピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックス、ナタリー・ポートマン、トム・ジョーンズなど超豪華キャストが出演しています。
日本と海外では映画評価の温度差が非常に激しく、特に本国アメリカ合衆国では、公開当時ティム・バートン史上最悪・C級映画以下と酷評されていた作品だそうです。しかし、一部ではカルトな人気も得ていると。
おすすめ映画|『マーズ・アタック!』(1996/ティム・バートン監督)B級テイストのSFコメディ映画
『アバウト・シュミット』(2002/アレクサンダー・ペイン監督)
アメリカ中西部ネブラスカ州オマハが舞台。66歳の平凡な男ウォーレン・シュミットは、長年勤めあげた保険会社を定年退職します。これまで仕事一筋の人生を歩んできた彼を待ち受けていたのは、暇を持て余すだけの無為な日々でした。テレビ・コマーシャルでアフリカの子供たちを援助するプログラムを知り、タンザニアの6歳の孤児ンドゥグの養父になって彼に手紙を書くようになります。
そんなある日、妻ヘレンが急死してしまいます。その後、シュミットは離れて暮らす愛娘ジーニーの結婚式を手伝おうと、キャンピングカーでデンバーへの旅を始めます。娘の婚約相手ランドールの実家を訪ねたウォーレンは、ランドールの母親ロバータをはじめ、彼の家族がとんでもない連中だと知ると、ジーニーに結婚をやめるように諭しますが、そんな父親の言葉に娘が耳を貸すことはありませんでした。妻も亡くして喪失感と孤独に打ちのめされながらも、やがてわずかながら希望の光が見えて来るまでが描かれていきます。
仕事一筋だった男が定年退職後、真剣に”第二の人生”に向き合う。映画『アバウト・シュミット』ジャック・ニコルソン主演。他人事とは思えません!
『恋愛適齢期』(2003/ナンシー・マイヤーズ監督)
若い女性との恋愛遍歴を重ねる中年男性プレイボーイが、交際相手の母親に心惹かれてしまいます。そんな自分にとまどう熟年男女の大人のラブ・コメディ。主人公は主演、助演合わせて3度のオスカー受賞歴を持つ名優ジャック・ニコルソン。彼が恋する同世代の女性役のダイアン・キートンは、本作でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞、オスカーでも同賞にノミネートされています。監督は「ホリデイ」「マイ・インターン」等でも大人の恋愛をコミカルに描いたナンシー・メイヤーズ。
映画『恋愛適齢期』(2003/ナンシー・マイヤーズ監督)感想‣ 熟年男女の恋愛をテーマにした爆笑!?ロマンチック・ コメディ
『恋愛小説家』(1997/ジェームズ・L・ブルックス監督)
潔癖症で毒舌の変人ながら超売れっ子の恋愛小説家が、なじみのウェイトレスや隣人との交流を通して人並みの愛を知るまでを描いたラヴ・ロマンス。偏屈で嫌われ者、潔癖症で毒舌家のベストセラー作家と、バツイチで子持ちのウェイトレスが織りなす不器用な恋を、さりげないユーモアをふんだんに交えて描く。
誰かれ構わず悪態をつく、有名な小説家役のニコルソンがハマリ役となっています。甘く切ない女心を描き、書いた本64冊はすべてベストセラーという恋愛小説家メルビン。しかし実際の本人は、異常なまでの潔癖性で神経質の嫌われ者。周囲に毒舌をまき散らし、友人は誰もいません。そんな彼がある日、ウェイトレスのキャロルに淡い恋心を抱くのですが、気になるその顛末です・・・
映画『恋愛小説家』(1997/ジェームズ・L・ブルックス監督)感想‣中年男女の不器用な恋の行方にハラハラ!?
『イージー★ライダー』(1969/デニス・ホッパー監督)
反体制的な若者2人がコカイン密売で儲けた大金をタンクに隠し、真のアメリカを求めてハーレーダビッドソンでカリフォルニアからマルディグラ(謝肉祭)の行われるルイジアナ州ニューオーリンズを目指して放浪の旅に出る二人のヒッピーを描いた作品。特にステッペンウルフによる主題歌「ワイルドでいこう!(BORN TO BE WILD)」が高い知名度を誇っています。
カトリック信者の農夫の家でランチをご馳走になったり、ヒッチハイクをしていたヒッピーを拾って彼らのコミューンへ立ち寄ったりと気ままな旅を続ける二人でした。しかし旅の途中、無許可で祭りのパレードに参加したことを咎められ、留置場に入れられてしまいます。そこで二人は偶然にも若い弁護士ハンセンと出会い、意気投合します。
そして、ハンセンの口利きで釈放された2人は、ハンセンと共にルイジアナ州ニューオーリンズに向けての旅を続けます。しかし「自由」を体現する彼らは行く先々で当時の米南部の沿道の排他的な人々の思わぬ拒絶に遭い、ついには殺伐としたアメリカの現実に直面することになります。
映画『イージー★ライダー』(1969/デニス・ホッパー監督)感想‣· 自由と平和を求めてアメリカ横断の旅に出た2人の青年の姿を描いたロードムービーの傑作
『さらば冬のかもめ』(1973/ハル・アシュビー監督)
荒くれた2人のベテラン海軍下士官と、年若い新兵との間に芽生える奇妙な友情を描いているアメリカン・ニューシネマの作品。
海軍士官バダスキーとマルホールは、わずか40㌦の窃盗の罪で8年の刑を宣告された若い水兵メドウズの護送任務に着きます。旅をするうち、3人の間には奇妙な友情が芽生えていきます。バダスキーとマルホールはまだ女性との経験がないというメドウズのために売春婦をあてがってやります。一方、メドウズは途中で出会った娘から脱走を勧められたりもしますが、、、二人に振り回されるメドウズは初めは困惑しつつも次第に心を開らき、一人前の男として自信を持ち始めることになります。
映画『さらば冬のかもめ』(1973/ハル・アシュビー監督)感想‣不条理に苦しみ、ささやかな抵抗を描くジャック・ニコルソンのロード・ムービー
『ア・フュー・グッドメン』(1992/ロブ・ライナー監督)
キューバ米海軍基地で起った不審な殺人事件の真相を探る若き弁護士の姿を中心に、軍隊内の組織悪を暴く過程での、登場人物たちの人間的成長を描くドラマ。監督は「ミザリー」のロブ・ライナー。
基地内で海兵隊員サンティアゴが何者かに襲われ就寝中に襲われて死亡します。犯人は同部隊のダウニー一等兵(ジェームズ・マーシャル)とドーソン兵長(ウォルフガング・ボディソン)でした。検察官ロス大尉(ケヴィン・ベーコン)は、2人を殺人罪で起訴します。事件の背景にコードR(規律を乱す者への暴力的制裁)の存在を感じた内部調査部のギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)は、被告の弁護を申し出ますが、ハーバード出身で法廷経験のないキャフィー中尉(トム・クルーズ)が任命されます。キャフィーは偉大な弁護士だった父の影を意識するあまり、担当した事件はすべて検察側との事前取引で処理してきた男であり、法廷にたった経験は一度もありませんでした。
映画『ア・フュー・グッドメン』(1992/ロブ・ライナー監督)感想‣アーロン・ソーキンの舞台劇をR・ライナーがオールスター・キャストで映画化
『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970/ボブ・ラフェルソン監督)
仕事も、家族も、女さえも、およそ愛することから離反して彷徨い、生きる価値を見いだせない青年の苦悩に焦点を合わせた衝撃的な作品。
裕福な音楽一家に育った青年ボビーは、自分の家族たちとの暮らしに馴染めず、自分の育った故郷を離れ、南カリフォルニアの石油採掘現場で日雇い労働をする浮き草のような生活を送っていました。そんなある日、彼の恋人で同棲していたレストランのウェイトレスの女性レイが妊娠します。彼女は正式な結婚を望んでいましたが、ボビーにはまったくその意志はありませんでした。
父親が卒中で倒れた事を姉から聞いたボビーは故郷に戻ることを決心、レイを同行してピュージェット湾の島にある邸宅に向かう事になります。しかし、最初はレイを家に連れてゆくつもりだったボビーはレイの態度が余りにも下品であったことから、彼女の態度を警戒しをモーテルに残して、一人で自宅に向かいます。彼は家族から歓待され、父親と久し振りの対面を果たします。そこへ、自力で家にやって来たレイが現れます…
映画『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970/ボブ・ラフェルソン監督)感想‣。アメリカン・ニュー・シネマの傑作のひとつ!?
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