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公開中映画『ベイビー・ブローカー』(感想)一緒にいると、どう見ても普通の”家族”に見えてしまう不思議さ!

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Ambir TolangによるPixabayからの画像
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映画『ベイビー・ブローカー』のあらすじ・概要

アカデミー賞(外国語映画賞)にノミネートされた「万引き家族」の是枝裕和監督が、アカデミー賞作品賞を受賞の「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。

子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、赤ん坊を横流しし、マージンを稼ぐ「ベイビー・ブローカー」という裏稼業がありました。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去ってしまいます。

しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを素直に白状します。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンでしたが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることになります。

一方、サンヒョンとドンスを人身売買の現行犯逮捕で検挙する為執拗に尾行を続けていた女性刑事のスジンと部下のイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追いますが……。

ソン・ガンホのほか、「義兄弟 SECRET REUNION」でもソンと共演したカン・ドンウォン、2009年に是枝監督の「空気人形」に主演したペ・ドゥナら韓国の実力派キャストが集結。世界三大映画祭のひとつ2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初の男優賞を受賞。また、人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞した。

2022年製作/130分/韓国
原題:Broker

peter jungによるPixabayからの画像

映画『ベイビー・ブローカー』のスタッフとキャストについて

是枝裕和監督・脚本・編集:ドキュメンタリー出身の映画監督として知られ、国内外で高い評価を受ける日本人監督の一人。”大学に入学してすぐにフェデリコ・フェリーニの映画を観て衝撃を受け、大学よりも映画館に足を運ぶ日々が続く。特に早稲田の近くにあったACTミニ・シアターは年会費1万円でフリーパスで映画が観られたため毎日通っていた”(Wikipediaより抜粋)

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ソン・ガンホ(ハ・サンヒョン):ベイビー・ボックスに入った赤ん坊を横流しし、新しい両親を探しする自称”善意のブローカー”クリーニング店を営むが多額の借金を抱え、ヤクザから催促を受けている。

おすすめ映画|『パラサイト 半地下の家族』(2019/ポン・ジュノ監督)

カン・ドンウォン(ユン・ドンス):赤ちゃんポストのある施設で非正規雇用で働く青年、彼自身も児童養護施設出身、赤ん坊の時に母親が養護施設に預けたまま成長した。

ペ・ドゥナ(アン・スジン):女性刑事役。違法なベイビー・ブローカーを現行犯逮捕する為執拗に追い駆ける。

イ・ジウン(ムン・ソヨン):ベイビー・ボックスに赤ん坊を捨てた若い母親、ある理由があり子供を育てる事が出来なくなったが、翌日思い直して養護施設を訪れる/なお、彼女はIUの名で知られる韓国の国民的歌姫という。

Minki ChoによるPixabayからの画像

映画『ベイビー・ブローカー』のネタバレ感想

(ネタバレあり)公開日から大分時間が経ちましたが、本日ようやく見てきました。

登場人物の個性がはっきり表現されており、ストーリーの面白い展開に惹きつけられ130分の上映時間があっという間に過ぎました。

ソン・ガンホの強烈な個性のみならず、他出演者もそれなりの存在感・持ち味が十分発揮されていました。まったくの赤の他人の集まり(途中からボックスカーの後部にチャッカリ隠れて乗り込んで来た少年へジンもメンバーに加わりますが)にもかかわらず、非常に奇妙な縁で結ばれ、時間の経過と共にあたかも本物以上の親子・夫婦・兄弟といった濃密な関係に変化していく不思議な魅力を感じさせる映画でした。

しかしながら、ベイビー・ブローカーという人身売買の裏家業をする人間達にしては彼らは実に善人過ぎはしないかという疑問はありました。抱っこひもで赤ん坊を抱える仕草が余りに板に付き過ぎていました。手分けして授乳時間割表を作り、お互いが睡眠時間をしっかりとれるように計らっていました。

さらに、もう一点自分が生んだ赤ん坊を一旦『捨てる事を覚悟』したものの、思いとどまり翌日赤ん坊を置き去った場所に戻ります。幸い子供と再会は出来ますが、ブローカーの『養父母探し』の旅に同行してしまうところが何とも納得できないところでした。また、劇中でも語られていましたが、ソヨンの赤ん坊に対する態度が余りに淡泊過ぎる(愛情が感じられない)点も残念ながらちょっと不自然な感じを受けました。

 

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