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おすすめ映画感想『海外特派員』(1940/アルフレッド・ヒッチコック監督)‣第二次世界大戦前夜の欧州を舞台としたサスペンス

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『海外特派員』のあらすじ概要

ドイツの台頭で戦争の危機が迫っていた1939年初頭、ニューヨークの新聞記者ジョニーは抜擢され、戦争勃発の危機に揺らぐ欧州へ派遣されます。ロンドンに着いた彼は、戦争防止同盟の要、オランダの元老ヴァン・メアに会うが、メア老はアムステルダムの平和会議会場前で射殺されてしまいます。しかし、犯人を追跡するうち迷い込んだ風車小屋で、彼はナチの手で誘拐された、射殺された筈のメア老を発見、死んだのは替玉と知ることになります。そして、警察へ知らせて戻ってくると、そこは既にもぬけの殻となっていました……。その後、彼は意外な事実を突き止めたことから彼自身も陰謀に巻き込まれ、命を狙われるようになります。

美術は「風と共に去りぬ」で知られるウィリアム・キャメロン・メンジーズ。150万ドルの製作費を投じ、大掛かりなセットのもと撮影された。飛行機の撃墜シーンなど撮影技術も見事に披露されています。

1940年製作/120分/アメリカ
原題:Foreign Correspondent

WalkersskによるPixabayからの画像

『海外特派員』のスタッフとキャストについて

アルフレッド・ヒッチコック監督:、「サスペンスの巨匠」や「スリラーの神様」と呼ばれた。ほとんどの監督作品に小さな役でカメオ出演したことや、テレビ番組『ヒッチコック劇場』(1955年 – 1965年)のホスト役を務めたことでも広く知られています。

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ジョエル・マクリー(ジョン・ジョーンズ/ハントリー・ハヴァーストック/二ューヨーク・モーニング・グローブ紙の記者)スタントマンやエキストラとして働いたのち、1929年にMGMと契約し、『The Jazz Age』に主演しています。

ラレイン・デイ(キャロル・フィッシャー/フィッシャーの娘。父親の平和運動に参加)1940年に本作『海外特派員』に主演して一躍注目を浴びています。1941年には「ハリウッドの明日のスター」1位に選ばれています。

ハーバート・マーシャル(ステファン・フィッシャー/ヨーロッパにおける平和運動の大立者)

JordanによるPixabayからの画像

『海外特派員』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り。要注意

第二次世界大戦勃発の危機が迫る緊迫したヨーロッパの様子がリアルタイムで描かれるサスペンス映画となっています。

射殺された人物が実は替え玉であったり、犯人を追い駆け街中でのカーチェイス、古い水車小屋の中でドイツのスパイ組織によって拉致された和平の鍵を握るオランダの政治家ヴァン・メアの姿を目撃し見つからない様に逃走したり、ロンドン塔から突き落とされかけたり等々、サスペンス映画の本領が発揮される見応えのあるシーンが連続しています。中でも、もっとも迫力があったシーンは、ドイツ軍の艦砲射撃により、乗った民間機が撃墜され海に墜落、高波荒れ狂う海上を彷徨い無事救助されるシーンです。1940年撮影、約80年以上の映像とは思えないリアルな墜落シーン、そして機内から脱出を試みる人々の緊迫感、襲い掛かる波しぶきの中、人の重みに耐えられず沈みかけていた翼から父親フィッシャーが自ら死を選ぶシーンは圧巻でした…

特派員としてヨーロッパに派遣され意気揚々と特ダネ・スクープ記事をものにしようとやる気はあるのですが、どことなく飄々としたところのある新聞記者ジョニー・ジョーンズは平和運動家で富豪のフィッシャーの愛娘であるとても美貌なキャロルと知り合います。そして、彼女の父親フィッシャーの恐ろしい素性が徐々に明らかになることになります。

傑作なのは、救助してもらった米国船「モヒカン号」の船長は、中立を維持する為、敵国領域からの記事の発信は許可しないと譲らず。しかし、特ダネ記事を通信として発信する代わりに、電話受話器から全ての会話内容が米国新聞社の本社に筒抜けになる様に企みました。それが見事に奏功、スクープ記事の伝達に成功し、海外特派員の面目躍如となります。

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