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おすすめ映画『ニュースの天才』(2003/ビリー・レイ監督)感想‣アメリカで実際に起きた、権威ある“THE NEW REPUBLIC”誌の記者によるねつ造事件!

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『ニュースの天才』のあらすじ概要

98年、政治雑誌「The New Republic」誌の最年少記者スティーブン・グラスはスクープを続々執筆して注目を浴びますが、少年ハッカーが大手コンピューターメーカーを恫喝して取り入り、社員として雇われた上に多額の報酬を得たという内容の「ハッカー天国」という記事が掲載された事から、この記事を目にしたインターネットマガジン『フォーブス・デジタル・ツール』の編集長は驚き、政治誌に出し抜かれたと憤慨し、何故このような特ダネを見逃したのかと部下の記者に詳細を調査をさせた事から、記事内に登場する人物、会社すべてが実際には存在しない全くのでたらめであることが突き止められ、やがて、彼の記事がすべて捏造だったことが判明することになります・・・

この実話についてのピューリッツアー賞作家バズ・ビッシンジャーの記事を原案に、「ボルケーノ」「ジャスティス」などの脚本家ビリー・レイが脚本を執筆して監督デビュー。主演は「スター・ウォーズ エピソード3」のダースベイダー役ヘイデン・クリステンセン。

2003年製作/94分/アメリカ
原題:Shattered Glass 直訳「砕け散ったガラス」

ロッテントマト批評家支持率:92%

『ニュースの天才』のスタッフとキャストについて

ビリー・レイ監督・脚本:2003年に本作『ニュースの天才』で監督デビュー。次ぐ監督作品『アメリカを売った男』は2007年に公開された。ともに近年の実在の事件を描いた社会派映画で、高い評価を得ています。

 ヘイデン・クリステンセン( スティーブン・グラス):若手で優秀なスター記者。「面白い記事」を書く為にどんどんと”捏造”への道をひた走る若手記者を見事に演じ切る。追い詰められ、実際に無かったハッカーたちの集会や食事会の場所があったかのように編集長に苦しい嘘をつき通す姿は本当に痛ましい。

ほぼ無名にも関わらず「スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」(02)のアナキン・スカイウォーカー役に大抜擢される。同作の公開に先立って「海辺の家」(01)でゴールデン・グローブ賞助演男優賞にノミネートされ、世界中の注目の的になる。

 ピーター・サースガード(チャールズ・“チャック”・レーン):政治雑誌「The New Republic」誌の新編集長に就任しますが、職場の人間からの信頼は薄い。一児の父親。信じていた同僚が記事の捏造をやっていた事を知り愕然とする。

俳優として注目されるきっかけとなった本作品『ニュースの天才』(2003年)。この映画で全米映画批評家協会賞の助演男優賞を受賞。

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クロエ・セヴィニー(ケイトリン・アヴィー):スティーブンの同僚記者、彼の行いを”仕事の為”と初めは擁護するが、最後には彼の非を認める事になり、仲間全員で謝罪のレターを書く。

「ボーイズ・ドント・クライ」(99)では、ヒラリー・スワンク演じるトランスジェンダーの主人公と恋に落ちるラナ役を好演しています。

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『ニュースの天才』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り

権威ある政治雑誌「The New Republic」誌の若手有名記者の記事の多くが”捏造”であったという衝撃の事実に驚きました。記者が捏造した理由は「みんなが喜ぶ」というかなり幼稚なものでした。実際の映画のシーンでもスティーブン・グラス記者が雑誌社の編集会議で、記事内容を発表していると周囲の編集長、同僚ともに大笑いしている場面がとても印象的でした。読者が喜び、雑誌の拡販に繋がれば雑誌社にとっては嬉しい事でしょうが、内容なまったく事実と異なる内容を真実と信じさせられる読者は堪ったものではありません。

記事を捏造した記者も悪いですが、それを見抜けなかった編集者、上司らにも責任はあろうと思います。他の雑誌社から記事内容がおかしいのではと指摘を受けて、初めて内部調査を開始しています。職場の上司と部下の関係は相互の信頼関係で成り立っていますが、最低限記事内容の真偽が第三者でも判別できるような仕組みは必要ではないかと思いました。そうしなければ、第二、第三のスティーブン・グラス記者は現れても不思議ではありません。

本作品はピーター・サースガードが出演しているという事で見たものです。新編集長に就任しますが、職場の人間からの信頼は薄いというかなり難しい役柄ながら大変うまく演じていたと思います。最後まで部下を信じていましたが、次々と嘘がバレてきます。グラスは苦し紛れの嘘をつき通し続けますが、とうとう隠し切れず嘘だった事を白状するシーンはかなり見応えのある場面でした。

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