>

おすすめ映画『レイチェルの結婚』(2008/ジョナサン・デミ監督)感想‣ドラッグ中毒の迷惑女と、機能不全な家族の絆はどうなる!?

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

『レイチェルの結婚』のあらすじ概要

「羊たちの沈黙」のオスカー監督ジョナサン・デミが、ある一家の結婚式前後の数日間をドキュメンタリータッチで描いた喜怒哀楽の交わる群像劇。姉レイチェルの結婚式に出席するため治療施設を退院した麻薬中毒患者のキム(アン・ハサウェイ)彼女は10年間、薬物治療のリハビリ施設の入退院を繰り返していました。だが、一家の厄介者であるキムが9カ月ぶりに家に帰ってきたことにより、家族内の様々な問題が浮かび上がってきます……。

主演のアン・ハサウェイは本作品で第81回アカデミー主演女優賞にノミネート。巨匠シドニー・ルメットの娘ジェニー・ルメットが脚本を担当。

2008年製作/112分/アメリカ
原題:Rachel Getting Married

ロッテントマト批評家支持率:84%

『レイチェルの結婚』のスタッフとキャストについて

ジョナサン・デミ監督:サイコサスペンス「羊たちの沈黙」(90)は、アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む5部門を受賞しています。

アン・ハサウェイ (妹キム):落ちこぼれで、かなり気性の激しい妹を演じています。

映画|『プリティ・プリンセス』(2001/ゲイリー・マーシャル監督)アン・ハサウェイの映画デビューでいきなり主演作!

ローズマリー・デウィット (姉レイチェル) :優等生の姉、妹の状況に理解を示すものの、心に思う事をずばずばと口に出して言い放つせいかくです。

おすすめ映画感想|『ラ・ラ・ランド』(2016/デミアン・チャゼル監督)ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン主演で描いたミュージカル映画。

ビル・アーウィン(父親ポール):デビュー前はサーカス団に所属。80年、ロビン・ウィリアムズ主演の「ポパイ」でスクリーンデビューを果たしています。

『レイチェルの結婚』のネタバレ感想・見どころ

アメリカの結婚式スタイルなのかも知れませんが、結婚式の数日前から家族・親戚が集まり大騒ぎの大喧噪、新しい親族の結束を深める意味があるのかもしれませんが、相当疲れてしまいそうでした…

家族構成がかなり複雑、理解するのに相当な時間を要しました。結婚する姉レイチェルの相手は黒人シドニー(絵に描いた様な穏便な性格で人間としても出来過ぎの様な人物に描かれています)両親やイラクの戦地から一時帰国して結婚式に参加する従兄の姿もありました。

一方、レイチェル・キムらの父親は再婚しており、後妻はなんと黒人女性でした。離婚している実の母親は既に再婚していました。この父親はかなりキムの事を心配している様子が描かれていますが、料理の提供ばかりに気を取られ、娘らの”問題”に口を差し挟もうとは一切しません。

家族全員から煙たがれている存在であるキムには、始終不穏な雰囲気が漂い、結婚式が無事に済まないのではないかという気持ちを視聴者全員の心に書き立てる演出が十分になされていきます。ハンディカメラを使用した撮影の微妙なブレもキムの情緒不安定感を増幅させる効果は抜群でした。

順風満帆の家族なんてそんなに多くは無く、どの家庭でも大なり小なり問題は抱えているのではないかと思います。レイチェル一家も幼い子供を事故で失って居たり、そのことが原因の一つかも知れませんが、妹キムは十年間も薬物依存厚生施設の入退院を繰り返しているという状況です。しかしながら、そんな悲惨な状況であるにもかかわらず、キムは一見すごく美し過ぎるところはちょっと嘘くさいを感じてしまいます。心の内側の荒廃部分は言動に現れていますが、表面的には「プリティ・プリンセス」そのものなのはちょっと違和感!母親に殴られ、自動車事故までお越し目の下に痣を作っていましたが…

後半親娘間のあっと驚く葛藤はあったものの、結婚式の奔流に呑み込まれ、キムの出しゃばる場面が無くほっとしたというのが正直な感想です。言いたい放題やりたい放題の家族がこのまま、家族という「枠」に収まり続ける事が出来るとはとても想像できません。しかしながら、レイチェル・シドニーの新婚カップルには安定した幸福が続くように思われのが、唯一の救いでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました