『スコア』のあらすじと概要
ロバート・デ・ニーロ、マーロン・ブランド、エドワード・ノートンの世代の異なる3大スターの豪華な競演で見せるクライムサスペンス。
超一流の泥棒、ニック・ウェルズ(デ・ニーロ)は危ない橋は渡らない、地元では仕事をしない、仲間はもたないという信条をもち、仕事を続けてきましたが、泥棒家業からすっかり足を洗い、CAをしている恋人のダイアンとジャズ・クラブ経営に専念することを考えていました。そんな彼に、25年来の友人であるマックス(マーロン・ブランド)は税関の金庫に保管された秘宝の笏(フランスの国宝で3000万㌦の価値がある)を盗み出すという計画を持ちかけました。悩んだ末に、ニックはこれを最後の仕事と決意します。この計画に、税関の内部に障害者を装い、清掃員として潜入していた若い男、ジャック・テラー(ノートン)が加わります。それぞれの思いを胸に秘め、計画は動きだしましたが……。
1970年公開の「ゴッド・ファーザー」、1972年公開の「ゴッド・ファーザー Part 2」で、同じヴィトー・コルレオーネを演じ、ともにアカデミー賞を受賞したマーロン・ブランド、ロバート・デ・ニーロが共演する最初で最後の映画となりました。マーロン・ブランドの遺作。二人の会話シーンは殆んどが決められたセリフが無く即興だったといいます。(残念ながら映画を見終えてから知りました!)
2001年製作/125分/アメリカ
原題:The Score (泥棒を表す隠語)
『スコア』のスタッフとキャストについて
フランク・オズ監督:『セサミストリート』などのテレビ番組、『スター・ウォーズ』シリーズのヨーダの声、パペット操作を担当したことでも知られています。
監督作品➢おすすめ映画感想|『ステップフォード・ワイフ』(2004/フランク・オズ監督)
ロバート・デ・ニーロ(ニコラス・ウェルズ):表向きはジャズ・バーの経営者、金庫破りの強盗は裏稼業。地元カナダ・モントリオールでは決して”仕事”をせずいつも外に出て仕事をしています。ジャズバーのローンを返済し、抵当権を抹消したいという望みがあります。
おすすめ映画『キング・オブ・コメディ』(1982/マーティン・スコセッシ監督)感想‣妄想と現実の区別がつかない迷惑コメディアン・ルパートをロバート・デ・ニーロが演じる!
エドワード・ノートン(ジャック・テラー):劇中では障害者を演じて、税関の保税倉庫内部の警備システム、金庫の詳細情報を全てニコラスに教える
➢おすすめ映画『マザーレス・ブルックリン』(2019/エドワード・ノートン監督)感想‣1950年代ニューヨークの闇を描くアメリカンノワール
マーロン・ブランド(マックス):ニコラスの仕事仲間、泥棒案件の情報入手役で裏方に徹している。この映画ではマーロン・ブランドとフランク・オズ監督と折り合いが悪く、監督がロバート・デ・ニーロにヘッドセット経由で指示を伝え、デ・ニーロがマーロン・ブランドの演技を監督するような形で撮影が行われたという飛んでも無いエピソードも聞こえています…また、まったくのアドリブであれだけのシーンを自然に演じるところも驚異的…台本なんて本当に要らない…
『スコア』のネタバレ感想・見どころ
ネタバレ有り要注意!!
ロバート・デ・ニーロの金庫破り役、中々はまり役でした。エドワード・ノートンの障害者の振りをして清掃員に化ける役もはまり役とは言うものの、最後の最後に豹変するあたり、意外性にもびっくり仰天させられました。このあたりの演技は未だ本編を観賞されていない方にはじっくり最後まで見ながら味わって欲しいポイントだと思います。
ストーリー的には裏稼業である”泥棒”からスッキリと足を洗う為に、最後の大仕事となるパターンでは大失敗し、刑務所入りなどの顛末が待っている事が多いのですが、本作はハッピーエンドで終わるので安心して見る事が出来ます…
しかしながら、ジャックの”裏切り”は予想だにしなかった事だけに非常にショックを受けました(エドワード自身、「本作の脚本は気に入らなかったけれど共演者、ロバート・デ・ニーロとマーロン・ブランドと自分がポスターに写っていることを想像したら出演したくなった」と語っています)確かにこの裏切りは男気はまったく感じられず、完全に裏切り行為だと思いました。エドワードが出演を躊躇した理由も理解出来る気がしました。
しかし、それで終わらず結果的にはニコラスの方が完全に一枚上手である事がラストで分かります…ジャックに持ち去られたと思われた黄金の笏はしっかりニコラスの手元に残されていました。これにはさすがにびっくり仰天!(ちょっと、うそ臭い感じはするのですが、さすがニコラス、相棒をも信じないというプロ根性は流石!)
新旧大物俳優3人の共演作品ですが、後味が余りすっきりしないちょっと残念な映画です…
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