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おすすめ映画|『ジュディ 虹の彼方に』(2019/ルパート・グールド監督) レネー・ゼルウィガーによるジュディ・ガーランドの半生

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ジュディ 虹の彼方に のあらすじと概要

17才、「オズの魔法使」(39年)ドロシー役で抜群の歌唱力を披露し一世風靡、一躍スターの座を駆け上ったハリウッド黄金期のミュージカル女優ジュディ・ガーランドが、47歳の若さで急逝する半年前の1968年冬に行ったロンドン公演の日々を鮮烈に描いた伝記ドラマです。彼女が歌った「虹の彼方に」は当時世界中でヒットして、彼女の最も愛されるスタンダードダンバーとなりました。

「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズのレニー・ゼルウィガーが、ジュディの奔放で愛すべき女性像と、その圧倒的なカリスマ性で人々を惹きつける姿を見事に演じきり、第92回アカデミー賞をはじめ、ゴールデングローブ賞など数多くの映画賞で主演女優賞を受賞しました。

舞台は1968年。かつてミュージカル映画の大スターとしてハリウッドに30年間君臨したジュディは、いっぽうで映画会社からは体重管理と撮影スケジュールを休みなしでこなすことを目的に、子役時代から大人たちに薬漬けにされていました。生涯にわたって不眠症、不安神経症、アルコールや薬物の深刻な問題を抱え苦悩することになります。その影響もあり、度重なる遅刻や無断欠勤によって映画出演のオファーが途絶え、巡業ショーで生計を立てる日々を送っていました。4番目の前夫と離婚後、住む家もなく借金も膨らむばかりの彼女は、幼い娘や息子との幸せな生活のため、起死回生をかけてロンドン公演ステージ巡業へと単身旅立つ決意をします。本作品はその華やかな復活劇とその壮絶な終焉(薬物の過剰摂取によるもの)を描いたものです。

共演に「マネー・ショート 華麗なる大逆転」「ラ・ラ・ランド」のフィン・ウィットロック(5番目でそして最後の夫役)、テレビドラマ「チェルノブイリ」のジェシー・バックリー(ジュディのロンドン滞在時のお世話係役)。「トゥルー・ストーリー」のルパート・グールド監督がメガホンをとった。

音楽ジャンルの映画として最近他に上映された映画としては「イエスタディ」がある

映画「イエスタディ」レビュー

また、大女優グロリア・グレアムの後半生(4回も結婚を繰り返している)の映画のレビューはこちら

リヴァプール、最後の恋 女優グロリア・グレアムの後半生 レビュー

コナン

 

ジュディ 虹の彼方に ネタバレ感想

ジュディ 虹の彼方に ストーリーとテーマについて

ジュディーを演じる女優レネー・ゼルウェガーの難しさは、顔や容姿など外見を似せるだけではなく、栄光と挫折を繰り返してきたジュディーの苦悩、4回も結婚と離婚を繰り返してきた愛への失望と渇望、エンターティナーとしての誇り、更に圧倒的な存在感と歌唱力を示すことで、観客の共感を呼ばなければならないという大きなハードルだったと思います。

レネーはブロドウェイミージカルを映画化した『シカゴ』(02)で”歌える女優”の評価を既に獲得していました。今回はその実力をベースにジュディーの声質や独特な歌唱法をマスターする為、正式なリハーサルの一年前からコーチにつきトレーニングを重ねたと言います。スクリーンでは吹き替え無しで、「カム・レイン・オア・シャイン」、「虹の彼方に」を堂々と歌い上げている姿は”本物”です。(わたしはジュディが歌っているところはまだ見たことがありません)

また、ジュディーの素顔は恋を夢見る子供っぽさ、金銭感覚には疎く、ユーモアとのセンスがあり、若干浮世離れした空気はレネーの魅力と一致するところが多かったそうです。しかし、もともとレネーの役作りは凄まじいものがあり、『ブリジット・ジョーンズの日記』(01)では役作りの為に体重を10数キロ増量し、英国アクセントを完璧にマスターしていたそうです。また、ジュディーを演じる事が確定した後は、「彼女のストーリーをいっぱい勉強した」とインタビューで応えています。

わたしはレネー・ぜルウェガーはジュディーの魅力、か弱さ、脆さ、そして不屈の魂まで見事に掴み体現したのではないかと思います。その結果、当然の様にアカデミー賞主演女優賞受賞しています。

ロンドンのコンサート会場では出演時間ギリギリの登場だったり、或は遅刻をしてしまう、はらはらさせられ続けましたが、映画の観客はスクリーンの前で頑張れと声援を送り続けたていたと思います。また、ラストでは感極まってジュディが歌えなくなってしまうとシアターのお客が一斉に歌声を出して歌い始めるところとがあります。あの会場の一体感をとても素晴らしく感じました。この感動は大画面の映画館で是非味わいたいものです。

ジュディ 虹の彼方に キャラクターとキャスト

ルパート・グールド監督:英国演劇界で演出家として活躍する。

レネー・ぜルウェガー(ジュディ役):父親はスイス人、母親はノルウェー人。リチャード・リンクレイター監督の「バッド・チューニング」(93)でスクリーンデビューし、トム・クルーズの相手役を演じた「ザ・エージント」(96)でブレイク。「ベティ・サイズモア」(00)で主演を務めるなどキャリアを積んだのち、13キロ体重を増やしてイギリス英語をマスターするなど役作りを徹底して臨んだ「ブリジット・ジョーンズの日記」(01)では、多くの女性の共感を呼び、アカデミー主演女優賞候補となった。翌年「シカゴ」でも同賞にノミネートされ、03年に「コールド マウンテン」でアカデミー助演女優賞を受賞した。しばらく出演作に恵まれない時期もあったが19年、本作品「ジュディ 虹の彼方に」で、第92回アカデミー主演女優賞を受賞した。

ジェシー・バックリー(お世話係ロザリン役):アイルランド出身。本作品に続き今年3月20日公開予定の「ドクター・ドリトル」(20)などの話題作に出演している。

まとめ

『ブリジット・ジョーンズの日記』の印象の強いレネーとはまるで別人と感じました。今回は外見、仕草、歌唱まで単なる物まねではなく”本物”を演じ切るところが役者魂に凄みを感じた。最近は『ロケットマン』『ボヘミアンラブソディ』など音楽に関わる伝記物の傑作が多いですが、本作品もその一角に加えられるべき作品だと思います。

それにイエスタディも忘れてはなりません。映画「イエスタディ」を見にいった

わたしの評価は99点。本当に素晴らしい!

 

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