>

おすすめ映画|映画『新聞記者』(2019/藤井道人監督)松坂桃李、シム・ウンギョン ダブル主演, 日本アカデミー賞3冠受賞!

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
MichaelGaidaによるPixabayからの画像
スポンサーリンク

U-NEXT

『新聞記者』のあらすじ・概略

Karolina GrabowskaによるPixabayからの画像

東京新聞所属・望月衣塑子氏の同名の完全フィクション作品を原案に脚色した、若手女性新聞記者と若手エリート官僚松坂桃李の対峙と葛藤を描く社会派サスペンスフィクション映画。

(あらすじ)ジャーナリストの父親が誤報のために自殺した東都新聞社会部の若手女性記者・吉岡エリカ(シム・ウンギョン)は、総理大臣官邸における記者会見でただ1人鋭い質問を繰り返し、官邸への遠慮が蔓延する記者クラブの中で厄介者扱いされ、社内でも異端視されていた。

そんなある日、吉岡は上司の陣野から大学新設計画に関する調査を任される。極秘情報が記された匿名のファックスが社会部に届いたためだ。彼女が調査を進めた結果、内閣府の神崎という人物が浮上してくるが、その矢先、神崎は投身自殺してしまう。

神崎の死に疑問を抱いた吉岡はその調査の過程で、内閣情報調査室の若手エリート官僚・杉原拓海(松坂桃李)と巡り会うが、彼は現政権に不都合なニュースをコントロールする立場(外務省から内閣情報調査室に出向中)でありながら、神崎の死に疑問を持っていた。神崎は外務省における彼の元上司だったのだ。立場の違いを超えて調査を進める2人の前に、ある事実が明らかになってくる。

U-NEXT

『新聞記者』のスタッフとキャストについて

StockSnapによるPixabayからの画像

藤井道人監督:力の入った本作品ではあるが、完成するまでには相当な困難を伴ったことが明らかになっています。まず、監督自身が起用されること自身を2回も辞退しているという異様さが伺えます。また、内核情報調査室の実態は絶対機密で情報を開示していない様です。

企画を持ちかけられた当時、新聞も読むタイプの人間ではなく、政治にも無関心だったために自信がなく、オファーを2回断っている。製作段階では、新聞記者だけでなく、同じくらい官僚の人に念入りに取材してリアリティを追求したが、内閣情報調査室のことは誰に聞いても詳細はわからなかったと言う(Wikipedia)

(主演)

シム・ウンギョン:女性記者役に至っては引き受けてくれる女優が誰も居なかったため、しがらみのない韓国出身のシム・ウンギョンが選ばれたと報じられている。

2014年に主演した韓国映画『怪しい彼女』が観客動員数860万人を超えるヒットとなり、第50回百想芸術大賞最優秀主演女優賞をはじめ多数の賞を受賞。作品自体も日本を含む計8言語でリメイクされるという世界初の記録を打ち立てている。

松坂桃李:松阪はこの映画を制作した制作会社The icon取締役の渡辺万由美が社長を務めるトップコート所属である。

U-NEXT

『新聞記者』のネタバレ感想

Engin AkyurtによるPixabayからの画像

現政権に不都合なニュースをコントロールする内閣情報調査室という部署が本当に存在するのがよく知りませんが、本作品を見る限り、この部門の存在意義は現行内閣の安定的な存在維持であり、国民個人の尊厳など一切無視しているように見えました。

原作者の望月衣塑子氏の共著『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか』(講談社+α新書)という本を最近読んだばかりです。この本での氏の主張は本来真実を伝えるべき新聞記者が、権力の番犬になっていると厳しく指弾しています。

国民に知らせるべきではない「不都合な真実」は一切知らせなくても良いという政府の考えがまかり通っています。情報を操作することで事実と異なるフェイクニュースをSNSを利用して拡散させるような事を内閣官房が中心にやっているとは思いたくありません。しかし、本作を見れば一目瞭然で、職員はPCに向かい一心不乱に“作業”を行っています。国家が国民を監視する国は隣の中国のこととばかり思っていたら、足元日本でも既に始まっていました。

こういった映画は日本には非常に少なく、もっぱら欧米映画の専売特許と思っていました。昨年の韓国映画ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の生活』、米国『スキャンダル』等社会派の映画は大変高い評価を受けている映画が多いですが、日本にはこの分野の映画は余りありませんでした。

今回『新聞記者』の大成功(日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀主演女優賞の3冠に輝いた)もあり、1986年生まれの若手実力派藤井監督に俄然興味が湧いてきました。 さらに本作品の製作を手掛けた気骨のある配給・製作会社はスターサンズという会社です! その設立者でもある河村光庸は『かぞくのくに』(12)、『二重生活』(16)、『あゝ、荒野』(17)、『愛しのアイリーン』(18)、『宮本から君へ』と、強烈な作品を次々と世に放っているそうですが、わたしは今まで全くこれらの映画は見ていません。これら作品も是非鑑賞していきたいと思います。

欧米他での社会派映画の感想投稿記事はこちら:

スキャンダル 映画 ハリウッド三大女優の共演

パラサイト 半地下の家族 アカデミー賞作品賞/監督賞他受賞 映画

わたしは、ダニエル・ブレイク  ケン・ローチ監督 映画レビュー

家族を想うとき 映画 ケン・ローチ監督作品 英労働者階級,現実社会の衝撃的な真実を描写 レビュー

U-NEXT

最後に

知らないところで、いつの間にか若い世代が、今の社会、政治、仕組みが「これはおかしいのではないか」と声高に主張し始めたら、日本は大きく変化すると思います。世論を作る上で新聞、TVなどメディアの力も大変に大きく、各メディアが御用聞きに堕してしまっては本来の機能は果たせないと思います。手遅れにならない内に、もう一度社会のタガの緩みを締め直す必要がありそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました