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世界遺産・森と水の楽園『屋久島』宮之浦岳登山の思いで

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旅の随筆
KanenoriによるPixabayからの画像
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精霊の潜む森
杉の大木・縄文杉(写真のみ)屋久島では樹齢1000年未満の杉を”小杉”というらしい!
これぞ絶景露天風呂 ”平内海中温泉”

2009年6月、わたしは初めて屋久島を訪問しました。回数は多くありませんでしたが、今まで沖縄本島や鹿児島までは何度か出張や観光旅行で足を運んでいましたが、離島の屋久島はなかなか訪問する機会はありませんでした。深田百名山のひとつ「宮之浦岳」登山を目指し、思い切って行ってみました。

鹿児島からは高速船の定期便“トッピー”が一日何往復かしているので大変便利でした。片道2時間半(往復約17,000円)の快適な船旅を愉しむ事が出来ました。特産のトビウオから命名して「トッピー」と名付けられたと聞いています。噂通り途中の海上では飛び跳ねるトビウオの魚影が見えた様に記憶しています。天気が良かったので屋久島は遥か遠方から全景を眺望することが出来ましたが、海上に浮かぶ孤島であり、山の上部は厚い雲に覆われ、山岳部分の威容を確認することはできませんでした。島全体は想像以上に大きかったので少し驚きました。海路それ程の揺れも感じることなく無事屋久島に到着しました。

港からは、バスで30分程の安房にある屋久島ユースホステルに宿泊しました。登山の前後2泊しましたが、昔のユースホステルとは異なり、完全な10畳の広々とした個室になっていたのには驚きました。いわさきホテルといった快適そうなリゾートホテルもあるのですが、なぜ、ユースホステルに宿泊したかというと、レンタカーもこのユースホステルが運営している事を知り、登山口まで入山の足を確保するのに便利と考えた為です。ガイドブックにはタクシー利用で淀川登山口まで山道8㌔、1時間6000円とあったので、なかりの節約になると考えました。また、島内の観光拠点を巡るには車が圧倒的に便利。夏休み前の6月だったので、宿泊客はわたし以外に外国人1名を含めて3,4名と極めて少なく、また、宮之浦登山を目指す人は残念ながら宿一人も泊していませんでした。

淀川登山口(標高1300㍍)を6:00に出発し、宮之浦頂上(1936㍍)までは登り3時間、下り2時間半(標高差600㍍)と危険個所もまったく無し。道路沿いに早朝から炊き出しの弁当を販売する店舗も開いており、昼食用の弁当を買い込みました。登山道からの苔むした景観は屋久島独特の濃厚な植生を感じる事が出来ました。頂上付近に大きな岩がごつごつして、多少歩きづらさを感じる程度でした。早朝登り始める時は、宮之浦上空は厚い雲に覆われており、嫌な雰囲気でした。しかし、登り始めてしばらくするとあっという間に雲を突き抜け、上空を突き抜ける真っ青な空が広がりました。屋久島は一日の内に四季があると言われる程、天候の変化が激しいそうです。また、地上と山中、頂上付近の天候もまったく異なることを実感しました。これも海に浮かぶ孤島の特色なのかも知れません。下山後同宿した人と話をしていると、「今日は雨で登山は大変だったですね」と言われたので、「山は快晴でした」と話すととても驚かれていました。山と平野部の天気は全く異なった様です。もしかすると、平地は夏でも山頂は降雪とかいう天気の日もあるのかもしれません!?

何本かある登山道のうち、今回はレンタカーを利用した為、登った登山口を往復して戻らざるを得ず、利用しなかった「大杉歩道」沿いには、縄文杉、ウイルソン杉などを見られたのですが、行けずに惜しい事をしました。淀川登山口を利用の場合でも駐車場付近から近い安房歩道沿いの「川上杉」「紀元杉」などの大木を眺めることは可能でした。いずれの杉も、1本の大木がドカーンと聳え立つという雰囲気ではなく、“杉”という塊(合体杉)が存在しているという感じでした。もともと、屋久島は島全体が大きな岩盤で出来ている為、地表は比較的薄い土で覆われており、植物は生きる為に必死に根を張ることで養分・水分を吸収する必要があるそうです。そうするころで、しっかりした基盤が確保され、長命を維持できたという解説を読んだことがあります。それにしても、数千年(実際は2,300年という説もあり)も生きているという存在感の霊的な雰囲気に圧倒されました。一見の価値は確かにあると思いました。

早目に下山することが出来たので、平内海中温泉を利用しに行ってきました。1日2回、干潮の前後約2時間のみ入浴することができるとのことでした。脱衣所も無く、混浴で水着着用禁止となっています。係員がいる様子はありませんでした。丁度運よく暫く待つと直ぐ入れるようになりました。写真の通り、恐ろしく開放的な温泉でした。興味がある方は是非訪問されてはいかがでしょうか? 夜は波の音と満天の星を眺めながらの入浴は最高ですと説明されていましたが、小心者のわたしには、男でも夜中に素っ裸で入浴するのは少し怖い気がします。

ちょっと似た雰囲気の台湾・緑島の海中温泉の投稿記事➢

台湾のおすすめ温泉紹介 7湯

近場に尾之間温泉という素朴な屋根・囲いのある天然温泉が湧いていますので、こちらの方がゆっくり温泉を愉しめるかもしれません。また、島内至る所に柑橘類(本州では見掛けた事も無い多種多様ま柑橘系フルーツ)の無人販売所が設置されています。しかも、いすれも大盛一皿100円と格安で、ジューシーで甘く、水代わりに“みかん”を食べまくりました。

また、まだそれ程数は多くありませんが、チラホラとカフェ点在しており、雰囲気がいいなぁと感じたところがあれば、迷わず飛び込みでみるのも愉しみのひとつではないでしょうか!

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