皆さんは行きつけの映画館というのがそれぞれあるのではないでしょうか? 家の近くのシネコンだったり、あるいは会社帰りの駅のそばにある映画館等々。わたしは学生時代、映画に深くのめり込む切っ掛けになったのが、JR札幌駅の地下にあった名画座『テアトルポー』(旧作の日米欧の名作映画がいずれも1本300円で見る事が出来ました。残念ながら既に閉館)でした。レンタルビデオ、DVDなどまだ普及する以前の懐かしい時代でした。映画観賞といえば、映画館(封切館・名画座)に行って見るか、TVで放送される映画(ほとんど吹き替え版)を見るしかない時代でした。
現在はとても便利になり、Netflix配信、U-NEXTなどのVOD動画配信サービスはかなりの低額料金で、好きな時間に、好きな場所で好きなだけ様々な映像コンテンツを観賞できる夢の様な時代になりました。さらにTVでも地上放送、BS放送など頻繁に映画の放送があります。それでもやはり、映画ファンとしては、新作映画を見る為、いち早く劇場に足を運び見たいという欲求はあります。その場合、ハリウッドを中心とする大作映画は、わたしは日比谷ミッドタウン・日本橋のTOHOシネマズ、あるいは、家の近くのショッピングモールに併設されているユナイテッドシネマズ、MOVIX(松竹系)などシネコンに出掛けます。
更に、ミニシアター系の映画館にも個性溢れる魅力的な映画の上映が多いので、以前から「東京テアトル」系列の映画館に良く通っています。そのきっかけとなったのが「東京テアトル」の株主優待でした。最少単位の100株に投資するば年間8枚(半期に4枚x2回)の優待映画観賞券を取得することができます。わたしは現在20年以上は株を保有し続け、その間徐々に株式を買い増し、現在は400株(16枚x2回)保有しています。恐らく同じように多くの映画ファンの方がこの「株主優待」を利用されているのではないかと思いますが、「東京テアトル株主優待」について、その使い勝手・感じたことなどを取り纏めてみました。私的な意見も含みますが、是非参考にしてみてください。
東京テアトルの株主優待券が利用出来る映画館
- テアトル新宿
- ヒューマントラストシネマ有楽町
- ヒューマントラストシネマ渋谷
- シネ・リーブル池袋
- キネカ大森
- 新所沢レッツシネパーク※「映画招待サービスは不可」但し「映画割引サービス」の提供可。
- テアトル梅田
- シネ・リーブル梅田
- シネ・リーブル神戸
関西地区は行く機会が無いので、利用していません。東京都内にあり、頻繁に利用する4つの映画館についてお話したいと思います。
テアトル新宿
新宿伊勢丹デパートの裏新宿テアトルビルB1、東京メトロ丸の内線「新宿三丁目」B3番出口徒歩3分と大変便利なところにあります。こだわりの邦画がひんぱんに上映されています。フィゲラス社製の座席でゆっくり観賞できるのが特徴です。
現在上映中の映画:
- ツユクサ
- 夜を走る
- 「YURIEKA/ユリイカ」デジタル・マスター完全版
ヒューマントラストシネマ有楽町
もっとも足繁く通う映画館。JR有楽町駅の目の前、有楽町イトシアプラザ4階です。チケットの半券を提示すればイトシアプラザ内の飲食店で各種サービスを受けられるので非常にお得『おいしいシネマサービス』。以前は地下一階のワイン&バー「ヴィノスやまざき」ではおすすめワイン一杯の試飲やオードブルのチーズ盛り合わせ等の無料サービスが受けられました…(残念ながら現在はこの大判振る舞いサービスは取りやめられたようです)
上映される映画は各国映画祭でグランプリなどを獲った個性的な優良作品などの公開も多く、話題性が高く、公開をいつも楽しみにしている作品が多いです。こちらは、ほか3館と比べて外国映画がメインで、比較的邦画の上映は少ないように思われます。
現在上映中の映画:
- マイ・ニューヨーク・ダイアリー
- パリ13区
- 勝手にしやがれ
- TITAN
ヒューマントラストシネマ渋谷
JR渋谷駅から明治通りを原宿方面に徒歩7分。東京メトロ渋谷駅B1出口正面。千代田線明治神宮前からも近い。有楽町、新宿と街の雰囲気もガラリと変わったファッショナブルなストリートに面しているので、気分転換に時々に出掛けるには良い映画館です。なお、映画観賞とは関係ありませんが、最近表参道から映画館に向かう明治通りに面して立ち並んでいたトレンディなブティック、飲食などのテナントは、コロナ感染の影響なのか、クロースした店舗が多く、往時の面影がすっかり消えてしまいました。コロナ感染状況が終息するまでの一過性の状況かと思いますが、非常に寂しい光景となっています。
現在上映中の映画:
- 二つの光
- 潜水艦クルクスの生存者たち(レア・セドゥー出演作)
- 紳士は金髪がお好き
- 恋の秋
シネ・リーブル池袋
池袋駅に近接するルミネ池袋8階。映画館と同じフロアはルミネのレストラン街にある為、映画観賞前後の食事、喫茶等に便利。また、ルミネ6階には「くまざわ書店」池袋店も有ります。開演前の時間調整に良く立ち寄ります。なお、シネ・リーブル池袋に限らず、時々「THE BATMAN〜ザ・バットマン〜」などハリウッド製メジャー映画が上映される事もあります。大型館とスクリーンの大きさに差はありますが、優待券での視聴が可能なのは有り難い。
現在上映中の映画:
- 教育と愛国
- ブック・オブ・ダスト〜美しい野生〜
- アイドル・ネバー・ダイ
- ツユクサ
- THE BATMAN〜ザ・バットマン〜
東京テアトルの『株主優待』内容
優待品リスト 100株 1冊(4枚綴り)
200株 1冊(8枚綴り)
300株 1冊(4枚綴り)+1冊(8枚綴り)
400株 2冊(8枚綴り)
但し、半年毎に1度(年間2回)郵送される優待券の有効期限は半分は3ヶ月、残り半分は6か月となります。具体的には3月の優待券冊子の内容は、8月、9月、10月に利用可能なものが半分、残りは11月、12月、翌年1月使用可能なものが半分という構成で発送されてきます。
注意が必要なことは、金曜日に新規公開される映画は公開日当日と、土曜日/日曜日まで優待券の利用が出来ません。無料鑑賞が可能となるのは、翌週の「月曜日」からとなります。ちょっと我慢しなければならず残念ですが、仕方がありません。
優待観賞券は、株主本人または家族と、その同伴者が利用出来ます。
3D作品は追加料金が+400円必要となる。
インターネットなどでの座席の指定はできません。当日か、あるいは2日前より直接窓口にて優待観賞券と交換することになります。
その他割引サービス・優待サービスの提供もあります。
予想1株配当 10円 (予想配当利回りは0.82%)
参考株価 1,220円(5月13日) (優待取得の参考最低取得額 122,000円)
映画観賞券の正規料金1,900円なので、1,900円x4x2=15,200円/年(参考配当利回り12.4%)となります。なお、株価は変動リスクがありますので、投資のご判断は各自慎重にお願いします。
また、劇場の大スクリーンを見慣れた方は、最初はミニシアターのあっと驚く小さなスクリーンに唖然とされるかもしれません。しかし、映画に没入すると画面の小ささはまったく気にならなくなります。
東京テアトル系映画館で最近見た映画で印象に残った作品(御参考)
・マイ・ニューヨーク・ダイアリー
小説家J・D・サリンジャーを担当するエージェントと新人アシスタントを描いた自叙伝を原作とする映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』(感想)彼女の成長に爽やかな好感が持てる!
・パリ13区
誰も見たことが無いパリ13区を舞台に織りなす、迷いながらも何かを求め続ける大人たちの恋愛物語・映画『パリ13区』【感想】
・林檎とポラロイド
公開中 おすすめ新作映画|『林檎とポラロイド』(2020/クリストス・ニク監督・脚本)記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界を描く
・TITAN/チタン
公開中 おすすめ新作映画|『TITANE チタン』(2021/ジュリア・デュクルノー監督)
・クレシェンド 音楽の架け橋
公開中 おすすめ新作映画|『クレッシェンド 音楽の架け橋』(2019/ドロール・ザハビ監督)イスラエル人とパレスチナ人がオーケストラを結成!?(実話に基づく)
・MONSOON/モンスーン
公開中 おすすめ新作映画感想|『MONSOON モンスーン』(2020/ホン・カウ監督)
・ドライブ・マイ・カー
祝 ゴールデン・グローブ賞受賞!おすすめ新作映画『ドライブ・マイ・カー』(2021/濱口竜介監督)村上春樹原作、西島秀俊主演、名車サーブ900、チェーホフの「ワーニャ叔父さん」、広島が舞台。
アカデミー賞にノミネートされた有名作品の上映も一部ありますが、主流はメジャー映画には無い個性的な粒ぞろいの作品がメインです。正直言ってどこが良いのか理解に苦しむ作品もあります。それでも大半は世界中から集められた作品で、きっと掘り出し物が見つかるかもしれません。また、映画を見る視野が少し広がるような気がします。
映画観賞のもう一つの窓口として利用されてみては如何でしょうか?
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