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映画『アミスタッド』(感想)史実を忠実に再現したとされ、歴史映画の傑作としての評価が高い!

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映画『アミスタッド』のあらすじ・概要

19世紀半ばに実際に起こった事件をもとに、アメリカの奴隷制度にあらがった勇気ある人々の闘いを、重厚な映像で描き出した歴史ドラマ。

(あらすじ)

アフリカの大地でライオンを倒した24歳の男・シンケは拉致され、53人の仲間達と共に奴隷船テコラ号に商品(奴隷)として積み込まれてしまう。その後、スペイン人に買われ、仲間と共に鎖に繋がれ、プエルト・プリンシペ行きのアミスタッド号に乗せられます。3日後、船はキューバ沖で遭難。その混乱をついたシンケ達は船上で反乱を起こし、乗組員を次々と惨殺し、船を乗っ取る事に成功します。

2ヵ月後、シンケを含む39人の生存者達は、本来アフリカに戻るはずが、舵取り役として生かして置いた白人であるルイスとモンテスに騙され、アメリカ・コネチカット州のニューヘイブンに辿り着き、投獄され、彼ら黒人は、海賊行為と謀殺の容疑で裁判にかけられますが、死刑が確実となってしまいます。裁判にかけられた彼らを見た元大統領・ジョン・クィンシー・アダムズは、若い弁護士ボールドウィンの助けを借り、シンケ達の自由を取り戻そうと闘います。

当時の法律では、奴隷の子として生まれた者のみ売買が許可される。もし彼らがアフリカで生まれたことが証明できれば、彼らは非合法に拉致されたことになり、船での殺戮行為は不問になる為、法廷論争の論点は彼らがどこで生まれたのか?という問題に集中していました。

監督は「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」のスティーヴン・スピルバーグで、彼が設立したスタジオドリームワークスでの自身の第1回監督作品。製作総指揮は同社の社長でもある「メン・イン・ブラック」のウォルター・パークスとローリー・マクドナルド。「ファミリー・タイズ」などのTVシリーズを手がける製作のデビー・アレンが、10年以上も温めていた企画をスピルバーグのもとに持ち込んで実現した映画作品。興業的にはそれ程成功しなかったものの、その内容は史実を忠実に再現したとされ、『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として非常に高い評価を得ています。

 

1997年製作/155分/アメリカ
原題:Amistad

一本の樹木

映画『アミスタッド』のスタッフとキャストについて

スティーブン・スピルバーグ監督

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ジャイモン・フンスー(シンケ):西アフリカで捕捉され奴隷船でアメリカに運ばれる/西アフリカのベナン・コトヌー出身。本作品でゴールデングローブ賞の最優秀主演男優賞の候補となった。

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モーガン・フリーマン(セオドア・ジョッドソン): タパンの資本で新聞を発行する黒人・ジョッドソン。

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ナイジェル・ホーソーン(マーティン・ヴァン・ビューレン): 大統領

アンソニー・ホプキンス(ジョン・クィンシー・アダムズ): 元大統領、幾度もシンケと対話を繰り返すことで、ふたりの間の理解は深まっていく。不法にアフリカの故郷から拉致されたシンケらの救済に全力で当たる。

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マシュー・マコノヒー(ロジャー・ボールドウィン):タバンとジョッドソンに雇われた若き弁護士

ステラン・スカルスガルド(奴隷解放論者の富豪・タパン)

米南部の大邸宅

映画『アミスタッド』のネタバレ感想

ポルトガル人、スペイン人ら奴隷商人の黒人奴隷の取り扱い方の極悪非道ぶりを極めており、見るに堪え難い映像に鳥肌が立つのを感じました。船上での反乱に成功、船を乗っ取る事に成功します。シンケらは運良く生き伸びアフリカに戻る事が出来たと喜んだのも束の間、舵取り役として生かして置いた白人2名にすっかり騙され、全く逆方向のアメリカに到達。拿捕、投獄され、裁判では死刑宣告という思いも寄らぬ更なる試練が待ち構えていました。

当時の奴隷解放論者の有力者らの尽力で一旦は裁判で無罪を獲得します。しかし、事もあろうに、今度は当時のアメリカ大統領自身が最高裁判所に上告するという事態に発展していきます。この背景には、彼らを有罪にできなければ目前に迫った大統領選挙で奴隷解放論者と見なされ、大票田である南部の支持を得られなくなることを恐れたという票目当ての策略があったようです。

それに対して、重い腰を上げたのが元大統領ジョン・クィンシー・アダムズ(アンソニー・ホプキンス)でした。「自由を求めた闘いを決して忘れてはならない」という建国の始祖たちの精神に立ち返り、シンケらの自由を堂々と主張し最終的に裁判で勝利を得る事に成功します。

オールスター・キャストによる史実に忠実な歴史ドラマでした。全体的に非常に重苦しいテーマを扱っていますが、決して目を背けるべきではない”真実”だと思いました。

 

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