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公開中 新作映画『帰らない日曜日』(感想)絵画のようなイギリスの風景を背景に、匂い立つ官能の世界を描出!

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Manfred RichterによるPixabayからの画像
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映画『帰らない日曜日』のあらすじ・概要

ブッカー賞作家グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」を映画化し、第1次世界大戦後のイギリスを舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリー。

1924年3月、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかしニヴン家に仕えるジェーンは孤児院育ちで、帰る家はありません。彼女はその貴重な休暇を読書に費やすつもでした。しかし、彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポールから「11時に正面玄関へ」という密会の誘いが届きます。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールでしたが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごします。

絵画のようなイギリスの風景を背景に、そして匂い立つエレガントな官能の世界を描出、秘密の恋に陶酔しますが、やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていました…時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返るのでした。

「アサシネーション・ネーション」のオデッサ・ヤングと「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーが主演を務め、オスカー俳優のコリン・ファースとオリビア・コールマンが共演。監督は「バハールの涙」のエバ・ユッソン。

2021年製作/104分/イギリス
原題:Mothering Sunday

映画『帰らない日曜日』のスタッフとキャストについて

エバ・ユッソン監督:1977年、フランス、ル・アーヴル生まれ。2本目の長編映画『バハールの涙』(18)はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されています。現在テレビドラマの監督としても活躍中。

オデッサ・ヤング(ジェーン・フェアチャイルド)二ヴン家に住み込みで働く天涯孤独なメイド。1998年生まれ。オーストラリア・シドニー出身。11歳から演技を習い始め、子供向けTV番組への出演が女優としてキャリアをスタートする大きなきっかけとなっているという。ジョニー・デップ主演『グッバイ、リチャード!』(18)にも出演。

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ジョシュ・オコナー(ポール・シェリンガム)大ヒットTVシリーズ「ザ・クラウン」でチャールズ皇太子役を演じ、ゴールデン・グローブ賞やエミー賞をはじめ各賞を席巻したイギリスの若き才能/二人の兄を戦争で亡くしている/今後、ルカ・グァダニーノ監督が手がける映画”Challengers”(原題)に、ゼンデイヤと共に出演が決まっている。

オリビア・コールマン(クラニー・二ヴン):二人の愛する息子を戦争で亡くした母親の魂の慟哭を静かに体現しています/2019年には『女王陛下のお気に入り』(18)でアカデミー賞主演女優賞を受賞、『ファーザー』(20)ではアカデミー賞主演女優賞に再度ノミネートされています。

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コリン・ファース(ゴドフリー・二ヴン):イギリス・ハンプシャー出身。40年以上に及ぶキャリアを持ち、テレビ、映画、舞台で大活躍するベテラン俳優

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映画『帰らない日曜日』のネタバレ感想

(ネタバレあり)

フランス出身の新鋭女性監督によるイギリスを舞台とするメイドと名家の跡継ぎのラブストーリー。

わずか一日の出来事で天国から、まったく想像もしなかった突然の悲劇に襲われるという展開には正直びっくり仰天しました。名家の子息の多くは第一次世界大戦に出征し、次々に斃れるという非常に重苦しい雰囲気が映画全般に反映されていました。しかし、若いジェーンとポール二人の秘密の世界はまったくの別世界。まるで、ひととき、すべてのしがらみから解放されており、自由奔放に生きる姿が眩し過ぎました。女流監督ならではの表現による、新星オデッサ・ヤングの全身から漲る魅力からは一瞬も目を逸らす事が出来ず、正に固唾を飲んで映像を見ていました。

さらに、恋人ポールが彼女を残して外出した後、大きな屋敷の中を一人全裸で歩き回るシーンが延々と描出されます。蔵書の整然と並ぶ部屋で煙草を燻らせ本を読んだり、絵画を眺め、螺旋階段を下り、厨房でりんごパイをわしづかみにし、ビール瓶を片手にするなど傍若無人のやりたい放題、誰かに見られやしないかとはらはらさドキドキさせられました。

後に小説家になったジェーンがその日を振り返る形で物語が展開していきます。小説家になった後、付き合っていた恋人との日常シーンも次々に挿入されるなど、趣向を凝らした物語の展開も見どころとなっていました。

なお、題名は「マザリング・サンデー」のままの方がよかったのではないでしょうか。『帰らない日曜日』はちょっと映画のイメージと違いました。

本作品は、東京テアトルグループ・ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞しました。

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