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映画『ゴールデン・リバー』(2018/ジャック・オーディアール監督)感想‣意外なこと尽くめ、仏人監督が撮る”兄弟愛”に溢れた西部劇!

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映画『ゴールデン・リバー』のあらすじ概要

「ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「真夜中のピアニスト」などで知られるフランスの名匠ジャック・オーディアール監督が初めて手がけた英語劇で、ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドという豪華キャストを迎えて描いた西部劇サスペンス。原作はパトリック・デウィットの「シスターズ・ブラザーズ」。

2018年・第75回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞しています。ゴールドラッシュに沸く1851年、オレゴン州最強と呼ばれる兄弟の殺し屋兄イーライと弟チャーリーは、政府からの内密の依頼を受けて、金を河から浮かび上がらせる技術を持った数式を発見したという化学者ウォームを追うことになります。政府との連絡係を務める男とともに化学者を追う兄弟でしたが、ともに黄金に魅せられた男たちは、成り行きから手を組むことになります。しかし、本来は組むはずのなかった4人が行動をともにしたことから、それぞれの思惑が交錯し、疑惑や友情、兄弟愛などさまざまな感情が入り乱れていきます。

 

2018年製作/120分/アメリカ・フランス・ルーマニア・スペイン合作
原題:The Sisters Brothers

映画『ゴールデン・リバー』のスタッフとキャストについて

ジャック・オーディアール監督:大学生の時に映画の編集助手になり、ロマン・ポランスキー監督の「テナント 恐怖を借りた男」(76・日本劇場未公開)などに携わる。その後、脚本家に転向しています。

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ジョン・C・ライリー(兄イーライ・シスターズ):ポール・トーマス・アンダーソン監督の「ブギーナイツ」(97)、「マグノリア」(99)で名をあげる。アカデミー作品賞に輝いたミュージカル映画「シカゴ」(02)では見事な歌唱力も披露し、同助演男優賞にノミネートされています/弟思いの腕利きガンマン役。

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ホアキン・フェニックス(弟チャーリー・シスターズ、):酔いどれで、短気なガンマン。自分の素行の悪い父親を殺害している。

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ジェイク・ギレンホール(提督の雇った調査員ジョン・モリス):西部には珍しい心優しい温厚な調査員。いつも笑顔を絶やさない。

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リズ・アーメッド(ハーマン、提督から何かを盗んだ、何かとは金を探す為のある”化学公式”、化学者であり、金を見つけることができる薬品を開発している)一攫千金を狙っているが、西部地域にも文明的なアイデアを持ち込もうとしている。

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映画『ゴールデン・リバー』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り】

フランスの名匠ジャック・オーディアール監督が「西部劇」と聞いて少し驚きました。しかも出演陣の顔ぶれの豪華さにも再び驚きました。今回U-NEXT動画配信で初観賞。何故劇場に足を運ばず、公開当時観賞しなかったのか理由がちょっと思い浮かびませんでした。多分、当時本作品が公開されている事を知らなかったのかもしれません。

予想通り、クリント・イーストウッドが出演している様な「西部劇」とは一味も二味も違っていました。ストーリーの中で、提督が大事にしているあるものを盗み出し、提督から命を狙われる悪党が「化学者」であり、盗んだものというのは「化学方程式!?」でした。こんな設定は多分従来の西部劇では無かったと思います。西部劇に化学者出演とは驚きました。提督に雇われている情報提供者役のジョン・モリス(ジェイク・ギレンホール)は、追跡していた筈の盗人の化学者の”構想”を信じてしまい、一緒に手を組むようになるという意外な展開には呆れましたが・・・

主演の殺し屋ガンマン兄弟も驚くべき点は多いです。顔も性格もまったく異なり、しょっちゅう兄弟喧嘩ばかりしています。しかし彼らは恐ろしい天下無敵のガンマンとしての腕があり、誰からも恐れられていました。彼らの命を狙うならず者からも絶え間なく付きまとわれ、彼らに襲い掛かりますが、悉く返り討ちを食わせ、まったく寄せつけません。

最後には、この4人が手を組んで川底に光り輝く黄金を見つけ出し、一生懸命必死に拾い集めるシーンは思わず目を疑いました。事もあろうに弟は黄金をもっと見つけようとして刺激の強烈な薬品を多量に川に流そうとしたことが、悲劇の原因となり、取り返しのつかない結末を迎えます、兄弟以外のふたりは無情にも命を落としてしまいます。

何となく尻切れ蜻蛉的な終末(正直余り納得したくない…)ですが、ガンマン兄弟二人だけはなんとか無事命を全うし、母親の住むオレゴンの故郷に辿り着き、幸せを噛みしめるシーンで終わります。意外な事ばかり起った映画の結末もこれでいいのだ!!

 

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