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公開中 おすすめ映画『バーナデット ママは行方不明』(2019/リチャード・リンクレイター監督)感想‣才能のある中年の女性で、天才でありながら夢を諦め、専業主婦として息苦しい日々に大変化が!?

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『バーナデット ママは行方不明』のあらすじと概要

「6才のボクが、大人になるまで。」のリチャード・リンクレイター監督がケイト・ブランシェットを主演に迎え、マリア・センプルのベストセラー小説「バーナデットをさがせ!」を実写映画化した希望に満ち溢れたヒューマンコメディ。原作は2012年に出版され、米ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに約1年間リスト入りした、米作家マリア・センプルによる超人気小説。原作の大ファンだったブランシェットがバーナデット役を熱望し、破天荒で常識を超えた言動に走る主人公を見事に表現。自身10度目となるゴールデングローブ賞ノミネートを果たしています。

シアトルに暮らす専業主婦のバーナデットは、一流企業に勤める夫や親友のような関係の愛娘に囲まれ、幸せな毎日を送っているかにみえました。しかし彼女は極度の人間嫌いで、隣人やママ友たちと上手くつきあうことができません。かつて天才建築家として活躍しながらも夢を諦めた過去を持つ彼女は、現在の退屈な日々に次第に息苦しさを募らせていきます。やがてある事件をきっかけについに限界を感じたバーナデットは、家族の前からこつ然と姿を消し、なんと南極へと向かう船に乗ります。

共演は「君が生きた証」のビリー・クラダップ、「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のクリステン・ウィグ。

2019年製作/108分/アメリカ
原題:Where’d You Go, Bernadette

『バーナデット ママは行方不明』のスタッフとキャストについて

リチャード・リンクレイター監督・脚本:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー主演の『恋人までの距離(ディスタンス)』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞しています。

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ケイト・ブランシェット (元天才建築家、現在は専業主婦バーナデット・フォックス)極度の人間嫌い、才能のある中年の女性で、天才でありながらアートも実践できないと、夢を諦め、専業主婦として息苦しい日々を過ごしています。

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ビリー・クラダップ (バーナデットの夫一流IT企業に勤める エルジー・ブランチ:アカデミー賞作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』へ出演しています。

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エマ・ネルソン (一人娘ビー・ブランチ):最近の映画出演作に、サンドラ・ブロック主演『消えない罪』(21)

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クリステン・ウィグ (フォックス家の隣人オードリー、子供同士は同級生):即興コメディ劇団「ザ・グラウンドリングス」のメンバーとしてキャリアをスタート。2005年から2012年まで、「サタデー・ナイト・ライブ」に出演しブレイクしています。

『バーナデット ママは行方不明』のネタバレ感想・見どころ

才能がありながらも、すっかり埋もれてしまい、専業主婦に甘んじていたバーナデット。一流企業に勤める夫を持ち、友達同士の様な和気藹々とした関係の娘と暮らす日々は幸福な家庭のイメージそのモノでした。しかしながら、彼女は極端な人間嫌いでした。隣人との付き合い方も”間”の取り方が分からず、いざこざが絶えない様でした。その原因は、埋もれた才能と20年間も封印していた(やる気を喪失した為本業の建築家としての仕事は止めてしまった…)鬱積があったに違いありません。

シアトルで現在住んでいる家も問題がありそうでした。元感化院だった古くて大きな建物も買い取って住んでいました。雨漏り、剥がれた壁紙、ブラックベリーの弦が床下から這い出てくるようなところでした…

挙句の果て、夫エルジーはメンタルケアの専門医と相談し、彼女は”精神病院”への入院が必要と判断されてしまいます。矢張りそれ程重症だったのかなぁと誰もが思ったに違いありません。ところが彼女には恐ろしい程の実行力があり、トイレに行くフリをしてトイレの窓からまんまと逃走して、喧嘩別れしていた隣人宅にちゃっかり逃げ込んでいました。

更に、驚くべき事に元々行く事に反対していた家族旅行の訪問先である”南極”へ単身旅立つ事になります(家族は慌てて後を追います)実際の撮影はグリーンランドで行われた様ですが、素晴らしい”極地”の大自然に抱かれ、心が開放されていく様子が分かります。偶然に知り合った”科学者”らの話を聞き、南極点での基地の”建て替え”の話を耳にした事から「現地視察」するという建築家持ちが沸き上がり、心臓がドキドキと脈打つ思いを久し振りに感じました。人の「やる気スイッチ」のボタンはどこに転がっているか分からないもの(ちょっといい話)…とても勇気付けられる映画でした。

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