『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』のあらすじ・概要
「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、アガサ・クリスティーに捧げて脚本を執筆したオリジナルの密室殺人ミステリー。
「007」シリーズのダニエル・クレイグ、「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エバンスら豪華キャストが顔をそろえています。
世界的ミステリー作家ハーラン・スロンビーの85歳の誕生日パーティーが、マサチューセッツ州にある彼の古びた大邸宅で開かれました。その翌朝、ハーランが遺体となって発見されます。何者かに依頼を受けた名探偵ブノワ・ブランは、事件の調査を進めていきます。莫大な資産を抱えるハーランの子どもたちとその家族、家政婦、専属看護師と、屋敷にいた全員が事件の第一容疑者となったことから、裕福な家族の裏側に隠れたさまざまな人間関係があぶり出されていきます。
なお、続編『ナイブズ・アウト2』が2021年6月、ギリシャで主な撮影が始まったとの報道がありました。
2019年製作/131分/アメリカ
原題:Knives Out
最近見た密接殺人ミステリー映画➢
おすすめ新作映画【ナイル殺人事件】(2022/ケネス・ブラナー監督)公開延期が続いていましたが、ついに日本上陸!
『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』のスタッフとキャストについて
ライアン・ジョンソン監督・脚本:ジョセフ・ゴードン=レビットとブルース・ウィリスの共演が話題を呼んだタイムトラベルサスペンス「LOOPER ルーパー」(12)がカルト的な人気を博し、「スター・ウォーズ エピソード8(原題)」(17年公開)の監督・脚本家に大抜てきされている。
ダニエル・クレイグ(名探偵ブノア・ブラン):空中に放り投げられた放物線を辿れば、自然と結論は見えて来るというような意味の言葉が印象的。確かに明晰な頭脳をフル回転して、鋭い推測で真犯人を割り出して行くという従来の『名探偵』物と多少異なり、細かい事実を一つ一つ観察、積み上げていく先に犯人像が自然と明らかになっていくという謎解きが得意/04年、主演した英映画「レイヤー・ケーキ」が話題となり、05年秋、6代目ジェームズ・ボンドに抜てきされ、シリーズ初のブロンドヘアーのボンドが誕生し、その後の大活躍はご存知の通り。
➢おすすめ劇場公開中 最新映画|『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021/キャリー・ジョージ・フクナガ監督)6年振りとなる007シリーズ最新作公開!
ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンド役を演じた映画『007 スペクター』(感想)全世界興行収入8.8億㌦も納得の迫力!
クリス・エバンス(ハーランの孫、問題児/ヒュー・ランサム・ドライズデール):早い段階から財産分与の資格者からは外されてしまう/マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でキャプテン・アメリカ役に抜てきされ、「キャプテン・アメリカ」シリーズ(11~16)だけでなく、「アベンジャーズ」シリーズ(12~19)でも中心キャラクターとして活躍しています。
➢おすすめ映画|『gifted ギフテッド』(2017/マーク・ウェブ監督)天才子役が数学の天才児役を演じる
アナ・デ・アルマス(ハーランの献身的な看護師マルタ。マルタはウソをつくと必ず吐いてしまう癖がある!/マルタ・カブレラ):キューバ・ハバナ出身。17年、リドリー・スコット製作総指揮のSF大作「ブレードランナー 2049」で、ライアン・ゴズリング演じる主人公の恋人役に抜てきされブレイク。
クリストファー・プラマー(ミステリー作家ハーラン・スロンビー)
『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』のネタバレ感想
ネタバレ有り。本作品鑑賞前であれば、是非鑑賞後にお読みください。
映画館で鑑賞出来ず、ようやくNetflixの配信で見る事が出来ます。かなり面白い見応え十分の作品だったので、もっと早く観ておけば良かったと反省しています。最後の最後まで真犯人は分かりませんでした。一族全員に殺人容疑の可能性はありましたが、視聴者の目をストーリーの早い段階から(犯人は)家族ではなさそうだと、あっさりとほかの一人(マルタ?)に目を逸らしてしまったのはちょっと残念な気がしました。(他の家族全員の、祖父ハーラン殺害に関わる動機がもっと表現されれば、更に面白くなっていたかもしれません。しかし、実際結末はかなり意外なので最後まで一切気が抜く事は出来ないのですが…)
看護師マルタは嘘をついたり、嘘をつこうと考えただけでもゲロを吐いてしまうという特異な体質(ちょっと気持ちの悪い場面が何度も出て来るので視聴時にはご注意を)、その為嘘をつけず非常に正直者です。この事から彼女は『殺人犯』ではあり得ないという推定は思い浮かぶのですが、明らかになっていく状況は彼女が「鎮静剤」と「モルヒネ」を取り違えて注射してしまうというミスを犯した事から、話がややこしくなって行きます。しかし最後に分かりますが、この注射の取り違いはマルタを陥らせるための、真犯人がびっくりする様に巧妙に仕込んだ罠だったのです。
又、85歳の誕生日の晩、殺害されてしまったハーランは莫大な全財産を死後、看護師マルタに相続させる遺書を残す事を決めていました。真犯人は事前にその事実を知り得る立場の人物でした。穏便な遺産相続であれば、事件に巻き込まれる事もなかったかもしれません。しかしハーランは血を分けた自分の子供たちに余っ程愛想が尽きたものと思われます。一切の財産を子供たちに残そうとしませんでした。逆に息子・娘の立場からすれば、赤の他人の「看護師」に全財産を乗っ取られてしまいます。自業自得なのかも知れませんが、彼ら彼女らの大きな歯ぎしりが聞こえて来そうでした。
コメント