映画『グッドモーニング,ベトナム』のあらすじ・概要
ある1人のDJの姿を通してベトナム戦争を描いた、バリー・レビンソン監督による傑作ヒューマンドラマ。
ベトナム戦争の拡大期の1965年、アメリカが南ベトナムに兵を送り込み続けていたサイゴン(現・ホーチミン市)とその近辺の村落を舞台に、兵士の士気高揚のために送り込まれた一人の空軍兵DJが、AFNで規則をまったく無視した恐ろしく陽気でハイテンションな型破りなラジオ放送を行います。マシンガン・トークとロックンロール満載の彼の放送は、戦地の米兵たちから絶大な人気を得ていました。ところが、彼の型破りな言動に驚いた軍上層部は放送を中止してしまう事に…主人公のエイドリアン・クロンナウアは実在の人物であり、除隊後は弁護士をしていたといいます。
まさにハマリ役のロビン・ウィリアムズの天才的な熱演は見もの。
1987年製作/アメリカ
原題:Good Morning, Vietnam
映画『グッドモーニング,ベトナム』のスタッフとキャストについて
バリー・レビンソン監督:アメリカン大学中退。テレビの台本を書いているうちに、メル・ブルックス監督と知り合い、『サイレント・ムービー』の脚本に参加。1982年の『ダイナー』で監督デビューしています。
ロビン・ウィリアムズ(エイドリアン・クロンナウア上等兵)(DJ):名門ジュリアード音楽院を卒業後、スタンダップコメディアンとしてキャリアをスタート。97年の「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」でアカデミー助演男優賞を受賞しています。
天才的なDJ、反骨精神旺盛で周囲の心配は一切気にしない様子のところが良い。金銭に物言わせ、自転車を強引に買ったり、英語教室の教師を取って替わったりとやりたい放題なのはちょっと問題な所もあります。
➢おすすめ映画|『グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち』(1997/ガス・ヴァン・サント監督)
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フォレスト・ウィテカー(“エディ”エドワード・モンテスキュー・ガーリック上等兵)(同僚):米・テキサス州で生まれ、カリフォルニア州ロサンゼルスで育つ。
同僚エイドリアンの才能に完璧に惚れ込んでいる。
出演作品➢おすすめ映画|『ハスラー2』(1986/マーティン・スコセッシ監督)
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映画『グッドモーニング,ベトナム』のネタバレ感想
(ネタバレ有り)
1965年当時のベトナム、ホーチミン市の様子は想像も出来ません。映画を見る限り、爆破テログループの動きはありましたが、現地のベトナム人との交流は可能であった様子が描かれています。戦況は拡大の一途を辿り、緊張感溢れる場所であったと思われます。そんな中、唯一の心和む時間がラジオから流れる故国の音楽を聴く一時であったり、DJの底抜けに明るい馬鹿話であったのでしょう!そんな、放送でも聞かない限り「やってられない…」のは十分分かります。
全体的にハチャメチャな内容ではありますが、兎に角痛快で面白い映画、ロビン・ウィリアムズ魅力満載のヒューマンドラマに間違いありません。
エイドリアンはベトナム到着早々、美しいアオザイを来た少女の後ろ姿に目を奪われます。冗談だろうと思っていると、彼は真剣に彼女が通う英語学校の教室まで押し掛けて行きます。その恐ろしい積極性には彼女の兄弟以上にびっくり仰天しました。しかも彼女とまんまとデートに出掛ける機会を得ましたが、付き添いの親類縁者のお年寄りが10人近く付いて来るという展開にはびっくり仰天! 風俗習慣がかなり違う様でした。その点80年代の台湾での”デート”には女性の弟3人が付いてきて、映画を見たり、ボーリングを一緒にさせられた、ちょっと苦い経験を思い出しました。
英語教室には若い人に限らずかなりの年上の方の受講生も多く見受けられました。何となく硬い表情の方が多いのですが、破顔一笑、笑顔になるとどの顔も飛んでもなくカメラ写りの美しい、びっくり仰天の笑顔には驚きました。
生徒の中に一人、エイドリアンに授業が終了するたびに「ソフトボールを教えろ」と執拗に迫る男性がいました。帰国直前思いは叶うのですが、ボールが高くて買えないので、なんとヤシの実をボール替わりにソフトボールに興じていました。
一方、クロンナウアが「親友」だと思っていたベトナム人ツアンは、実は南ベトナム解放民族戦線の一員で、GIバー爆破の下手人だったというオチが着きます。これが本作映画では一番ショックな出来事でした。
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