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おすすめ映画『SOMEWHERE』(2010/ソフィア・コッポラ監督)感想‣初々しい11歳のエル・ファニングの魅力的演技!

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『SOMEWHERE』のあらすじと概要

David MarkによるPixabayからの画像

「ロスト・イン・トランスレーション」のソフィア・コッポラ監督が、父フランシス・フォード・コッポラとの思い出や、2児の母となった自らの経験を投影して製作されました。

第67回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。米ロサンゼルスにあるスター御用達の有名ホテル(ハリウッドに実在する伝説的なホテル“シャトー・マーモント”でセレブらしい生活を送る)を舞台に、派手なセレブライフをおくる映画スターのジョニー・マルコは、見た目は華やかながらが、何となく中身はどうしようもなく空虚な生活を送っていました。

彼は離婚した妻のもとで育った11歳の思春期の娘クレオとある日突然再会するところで、それまでの自堕落な暮らしを改めざるを得なくなります。娘と過ごす普通の、だからこそ新鮮な日々の中で、彼は今まで忘れていた大切なものをすこしづつ思い出していき、人生を見つめ直していく姿を描いています。

『SOMEWHERE』のスタッフとキャストについて

ソフィア・コッポラ監督・脚本・製作「ゴッドファーザー」(72)と続編「PART2」(74)に端役で映り、最終章「ゴッドファーザーPART3」(89)でアル・パチーノの娘役を演じた。その後、写真家やデザイナーとして活躍し、自ら脚本を手がけた「ヴァージン・スーサイズ」(99)で長編映画監督デビュー。

ソフィアはドーフとファニングに対して、撮影に入る前に一緒に時間を過ごして欲しいと頼んだそうです。それは功を奏し、

スティーブンにエルを学校まで迎えに行ってもらったんです。色々なことを一緒にやることで、2人の間に絆ができました。

そのおかげで、撮影がはじまるころには2人ともリラックスすることができましたこれは彼女が、父であり、映画監督であるフランシス・フォード・コッポラから学んだ映画撮影のコツであるそうです。

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スティーブン・ドーフ(ジョニー・マルコ):南アフリカを舞台にした青春ボクシング映画「パワー・オブ・ワン」(92)のオーディションで2000人の中から主役に選ばれる。

エル・ファニング(クレオ):2歳のとき「I am Sam アイ・アム・サム」(01)で姉ダコタ扮するルーシーの幼い頃を演じてスクリーンデビュー。子役として映画やTVドラマに多数出演し、スタジオジブリ「となりのトトロ」の英語吹替版(05)ではメイの声を担当、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)ではケイト・ブランシェットの少女時代を演じた。

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『SOMEWHERE』のネタバレ感想・見どころ

Free-PhotosによるPixabayからの画像

ストーリーは異なりますが、何となく雰囲気としては「ロスト・イン・トランスレーション」を彷彿とさせるものを感じました。わたしは決して嫌いではありません。同じように、ホテルの大きな部屋の中で大半の時間を過ごします。有名な大スターであるマルコはフェラーリを乗り回し、超高級ホテルに住み、若い女性にも囲まれ華やかな生活を享受していますが、何となく時間の流れに任せているだけの、精神的には満たされていない生活を送っていました。

 

そこに、突然離婚した妻との間の11歳の娘クレオが現れ、少しの時間を一緒に過ごす生活が始まると彼の生活に、変化が現れます。本作品の主人公はマルコなのですが、エル・ファニング扮する娘クレオの存在感が非常に大きく、かなり魅力的に描写され、独特の空気感の漂う場面へと変化していきます。

 

父親の前で3年間の練習の成果を披露するフィギュア・スケート、エプロン姿で朝食を準備する甲斐甲斐しさ、イタリアのホテルの室内プール(狭いプールですが)で、クレオが一生懸命泳いでいます。TVゲームに親子で興じる様は、極々普通の幸せな父娘そのものです。

 

しかしながら、サマーキャンプに見送る車中でクレオは突如涙ぐみ、マルコが訝ると、母親が「しばらくの間、家を留守にする」と言い残して、クレオを父親の元に送り付けた事を、彼女は思い出していました。本当に母親が戻るかどうか分からない事を彼女は気に病んでいたのです。多分、母親には母親の深い事情があり、娘を残して家出してしまったのではないかと感じられました。

 

ラストシーンで、ホテルをチェックアウト後、荒涼とした道路に車を止めて、マルコが道路を歩き始めます。これから一体どうなるのか全く想像もつかないところで映画は突如終ってしまいます。

クレオはしっかり精神的に立ち直って、娘と二人で一所懸命生きて行くようになると信じたいところです…

 

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