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おすすめ映画『誰もがそれを知っている』(2018/アスガー・ファルハディ監督)感想‣イランの名匠アスガー・ファルハディが、スペインの田舎町を舞台に撮り上げたミステリー

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(C)2018 MEMENTO FILMS PRODUCTION - MORENA FILMS SL - LUCKY RED - FRANCE 3 CINEMA - UNTITLED FILMS A.I.E.
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Frank NürnbergerによるPixabayからの画像

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『誰もがそれを知っている』のあらすじ概要

「別離」「セールスマン」でアカデミー外国語映画賞を2度受賞しているほか、カンヌやベルリンといった国際映画祭でも高い評価を受けているイランの名匠アスガー・ファルハディが、スペインの田舎町を舞台に全編スペイン語で撮り上げたミステリードラマ。

主演をペネロペ・クルスとハビエル・バルデムが務め、実生活で夫婦の2人が共演しました。アルゼンチンで夫と2人の子どもと暮らすラウラが、妹アナの結婚式に出席するため、故郷スペインの小さな村に子どもたちを連れて帰ってくるところからストーリーが始まります。

地元でワイン農園を営む幼なじみのパコ(元恋人)や家族と再会し、ともに喜ばしい日を迎えるラウラたちでしたが、結婚式のアフターパーティのさなか、ラウラの娘イレーネが忽然と姿を消してしまいます。やがて何者かから巨額の身代金を要求するメール(「娘を助けたければ金を用意しろ」というメッセージ)が届き、イレーネが誘拐されたことが判明引退した元警官を探偵役として事件の謎解きをさせるなどミステリー・サスペンス。

それぞれが事件解決のために奔走するなかで、家族の間にも様々な疑心暗鬼が広がり、長年に隠されていた秘密が次々とあらわになっていくストーリーの展開には驚きます。本当に最後まで誰が犯人なのか、或は狂言誘拐なのか分かりませんでした。

原題:Todos lo saben

ddzphotoによるPixabayからの画像

『誰もがそれを知っている』のスタッフとキャストについて

アスガー・ファルハディ監督・脚本:1972年生まれ、イラン・イスファファン出身。監督第4作「彼女が消えた浜辺」(09)でベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀監督賞)に輝く。続く「別離」(11)は同映画祭の最高賞である金熊賞に加え、銀熊賞の最優秀男優賞と最優秀女優賞も受賞。

ペネロペ・クルス(ラウラ):1974年生まれ、スペイン・マドリード出身。スペインを代表する監督の作品に出演、特にペドロ・アルモドバル監督作「オール・アバウト・マイ・マザー」(99)は国外での評価も高く、この作品を機にアメリカやイギリス映画への出演が増える。ウッディ・アレン監督の「それでも恋するバルセロナ」(09)でアカデミー助演女優賞を受賞

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ハビエル・バルデム(パコ):1969年生まれ、スペイン/カナリア諸島出身。アメリカ進出作「夜になるまえに」(00)でアカデミー主演男優賞にノミネート、「ノーカントリー」(07)で同助演男優賞を獲得し、ベネチア国際映画祭(「ライブ・フレッシュ」「海を飛ぶ夢」)とカンヌ国際映画祭(「Biutiful」)で男優賞を受賞している

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『誰もがそれを知っている』のネタバレ感想

ネタバレご注意!

実際の夫婦が、本作品では元恋人役で共演しています。元恋人だったという事は『誰もが知っている』事実だそうです。そのことがこの誘拐事件を解く鍵の一つにもなっていました。犯人が誰なのか、ラストの方で漸く解明されてきます。ラウラ一家とパコの一家の昔の古い因縁なども炙り出され、また新しい真実なども明らかになって行き、問題解決の糸口を見つける事が相当困難になって行きます。

しかしながら、元警官という人物も現れ、犯人は素人であろうと、家族内部にいるのではないかというかなり鋭い的確な判断を示しています…

イラン出身のファルハディ監督が全く異国の地スペインで、それも田舎の一小村を舞台にミステリー映画を仕上げてしまうという力量にはまったく驚かされます…

何故ラウラが南米アルゼンチンに行く必要があったのか、パコと別れざるを得なかった理由等ももう少し詳しく描出された方が分かり易かったとおもいます。また、夫アレハンドロはラウラと知り合う前は酒に溺れる生活に苦しんでいたと明かされています。今は更生していますが、同時、なぜそんなアル中の男と結婚する道を選んだのか少し疑問も残りました・・・

Manuel RamalloによるPixabayからの画像

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