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映画『ペーパーボーイ 真夏の引力』(2012/リー・ダニエルズ監督)感想‣ある殺人事件の真実をめぐって、運命のいたずらに翻弄される女と男たちを描く衝撃作

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映画『ペーパーボーイ 真夏の引力』のあらすじ概要

アカデミー賞2部門(助演女優賞、脚色賞)を受賞した「プレシャス」のリー・ダニエルズ監督が、米作家ピート・デクスターの同名ベストセラー小説を映画化したサスペンス。

1969年夏、人種差別の保守的な気風が強く残る南部フロリダを舞台。そこに暮す青年ジャックは、問題を起こして大学を追われ、父親の会社で新聞配達を手伝うだけの日々を送っていました。ある日、大手新聞社の記者で兄のウォードが、ある殺人事件の死刑囚にかけられた冤罪疑惑を取材するために帰省します。ジャックはウォードの調査を手伝い、その過程で出会った死刑囚の婚約者で、謎めいた美貌の持ち主シャーロットに心を奪われます。

殺人事件をめぐる複雑な人間関係に巻き込まれたジャックの人生は、大きく変わっていくことになります。ミステリアスな美女にひかれ泥沼にはまっていくジャック役をザック・エフロン、兄ウォードをマシュー・マコノヒー、謎めいた美女シャーロットをニコール・キッドマンが演じています。

2012年製作/107分/アメリカ
原題:The Paperboy

映画『ペーパーボーイ 真夏の引力』のスタッフとキャストについて

リー・ダニエルズ監督:製作会社「リー・ダニエルズ・エンターテインメント」を設立し、第1弾として製作した「チョコレート」(01)でハル・ベリーがオスカー女優に。監督2作目の「プレシャス」(09)ではアカデミー作品賞、監督賞含め6部門にノミネートされています。

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ザック・エフロン(ジャック・ジェンセン ):ディズニー・チャンネルの「ハイスクール・ミュージカル」(06)でブレイクし、ミュージカル映画「ヘアスプレー」(07)や、「ハイスクール・ミュージカル ザ・ムービー」(08)でティーンアイドルとして人気を確立/キッドマン演じるアラフォー女に一目惚れし、恋に準じようとするがあまり、セックスと暴力にまみれた異常な世界へと歩を進めていくことになります。

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マシュー・マコノヒー(ウォード・ジェンセン):若き日のポール・ニューマンを彷彿とさせる精悍なマスクで注目を集め、『評決のとき』の主役の座を射止めます。この作品は、アメリカ映画の若手スターのほとんどがオーディションを受けたと言われ、彼は並みいるスターをおさえて主役の座を勝ち取ったことになる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア』

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ニコール・キッドマン(シャーロット・ブレス):本作では濃いメイクと体にピタリと張り付くミニドレスを身に付け登場。『図太くて、柄が悪くて、さほど腹黒いわけではないのに、平然と男たちを振りまわすビッチ役』。驚きの演技力には目がテンとなること間違い無し。『自分の指で股間のパンティストッキングを裂く場面、クラゲに刺されたジャックにまたがって放尿する場面』これら大女優キッドマンとしては想像も遥かに超えた衝撃的なシーンに唖然!

アイルランドから自分の土地を手に入れるという夢を持ち、アメリカに来た青年の生き様を描く『遥かなる大地へ』トム・クルーズ、ニコール・キッドマン夫婦(当時)共演!

ジョン・キューザック(ヒラリー・ヴァン・ウェッター):知的能力は高いが、大ウソつき。沼の中で家族らと暮らす。

映画『ペーパーボーイ 真夏の引力』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り】

二度目の視聴。初回は強烈な印象を残しましたが、さて2回目は如何に?

純真な好青年ジャック(ザック・エフロン)の周囲に異常な男女が次々と登場、かなり現実離れした話に度肝を抜かれた映画でした。南部フロリダの高温多湿の空気がべっとりと肌に纏わりつく感じが、想像を絶するストーリーの良からぬ展開を思わせました。最後まで気の抜けない、緊張感の張りつめたサスペンスに冷や汗!どちらかというと夏場の鑑賞をおすすめか…

第1は、ニコール・キッドマン扮する金髪で妖艶な魅力溢れる女シャーロット。彼女の存在そのものは、本作品の異常性を際立たせる台風の目のような存在感でした。よく彼女が従来のイメージと180度異なった、こんなとんでもないビッチ役を引き受けたと感心します。(逆に彼女の隠れた魅力を見抜き、起用した側の眼力が素晴らしい!)見事な演技振りに拍手喝采です。彼女の演技はゴールデングローブ賞や全米映画俳優組合賞にノミネートされたほか、数多くの映画賞でノミネート・受賞を果たしています。それにしても獄中の犯罪人ヒラリーと文通だけの短い交際で”婚約”を決意するところは頗る異常です。

第2は、兄ウォード役のマシュー・マコノヒー、一見大手新聞社の敏腕新聞記者風に見えました。しかしながら、突如弟にも隠し通していた”性向”が露見しびっくり仰天!これもかなりの衝撃的なシーンでした。

第3は、沼の中に住む異様な集団の人々。極めつけはジョン・キューザック扮する”殺人鬼”ヒラリーです。劇中、ヒラリーと聞きヒラリー・クリントンを思い出し女性かと思い違いしてしまいました。如何にも異常性格の、自己中心的な男でびっくり仰天。しかも、ジョンは数多くの映画に”良い人役”で出演している俳優なのでギャップが大きさに戸惑いました…

主人公青年ジャックのひと夏の経験、精神的に立ち直るには、ダメージがあまりに大きくかなりの時間を要したのではないかと思います。以降普通の人々との交流が上手く出来ず、”作家”になったと結ばれていました…

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