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おすすめ映画『グローリー(1989)』(エドワード・ズウィック監督)感想‣心揺さぶる戦争映画!

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『グローリー(1989)』のあらすじ概要

南北戦争を舞台に、実在したアメリカ史上初の黒人部隊を描いた戦争ドラマ。

アメリカが南北戦争に突入した1860年代初頭。若き北軍大佐ショーは、黒人だけで構成されるマサチューセッツ第54連隊の指揮官に就任します。入隊志願者の多くは南部から逃れてきた元奴隷の人々で、戦闘経験こそないが士気は非常に高い。しかし北軍内部にも根強い人種差別が蔓延しており、軍服・靴・銃などの必要物資は支給されず、戦闘にも加わることが出来ません。過酷な訓練を続ける中で、ショーは兵士たちとの間に厚い信頼関係を築いていきます。やがて、ショーの必死の訴えによりようやく戦闘に参加した彼らは、そこで目覚ましい成果を挙げていきます。

監督は「ラストサムライ」「きのうの夜は…」のエドワード・ズウィック。1990年・第62回アカデミー賞で助演男優賞(デンゼル・ワシントン)、撮影賞、音響賞を受賞しています。

1989年製作/122分/アメリカ
原題:Glory

ロッテントマト批評家支持率:94%

『グローリー(1989)』のスタッフとキャストについて

エドワード・ズウィック監督:イリノイ州シカゴ生まれ。ハーバード大学卒業。1986年に『きのうの夜は…』で長編映画監督としてデビューしています。

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マシュー・ブロデリック(ロバート・グールド・ショー大佐):出演した舞台の映画化「ニール・サイモンのキャッシュ・マン」(83)でスクリーンデビューし、同年「ウォー・ゲーム」の主演で注目を集める。

裕福な家庭の出身で親のコネもあり「アンティータムの戦い」の後に大佐に昇進し黒人部隊を率いています。お坊ちゃま育ちながら、戦場では肝の据わった指揮官ぶりを十二分発揮し、部隊を盛り上げる。

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デンゼル・ワシントン(トリップ):米ニューヨークのフォーダム大学を卒業後、サンフランシスコのアメリカ・コンサバトリー劇団で演技を学び、ニューヨークで舞台俳優としてキャリアをスタート。1981年の「ハロー・ダディ」で映画デビューを果たしています。

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ケイリー・エルウィス(キャボット・フォーブス少佐):

モーガン・フリーマン(ジョン・ローリンズ曹長):寡黙だが仲間思いで頼れる父親的存在として存在感を発揮している。

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『グローリー(1989)』のネタバレ感想・見どころ

米国南北戦争時代の北軍の黒人舞台の実話、入隊志願者の多くは南部から逃れてきた元奴隷の人々という事でびっくり仰天しました。白人と黒人の混成部隊ではやはり人種差別がある為、軍隊では上手く融和出来なかったのかもしれません。

 

初めは軍服・靴・銃などもなくほぼ私服を来て訓練に参加していました。武器の装備がなく、前線で戦う事も出来ず後方支援、穴掘りなど肉体労働を専門に担当していました。

 

ショー大佐の努力で何とか軍服・靴・銃を手に入れると、愈々闘いの前線に立ち活躍する機会を得ます。しかし、それは壮絶な激戦地へ死を覚悟で南軍に立ち向かう事を意味していました。一生を奴隷として人の支配の元で暮らすか、脱走して北軍の兵士として闘い名誉の死を遂げるか究極の選択をする音になります。

 

黒人部隊の兵士には微塵も悲壮感が無いように見て取れました。むしろ、ようやく闘いで自分がいかに勇敢であるか、”国”の為に命を捧げる事を誇示出来るチャンスが訪れたと嬉々として喜んでいるようでした。彼らの願いは「人間として生きたかった」という言葉に凝縮されています。

 

なお、デンゼル・ワシントンがアカデミー賞助演男優賞を獲得しています。若くて精悍な雰囲気、反骨精神剥き出しの演技は、”脱走”の罪でむちで打たれるシーンの毅然とした顔の表情に全て象徴されていました…

 

最後の場面でワグナー要塞攻略戦に彼らは最前線で戦う事を志願しています。部隊先陣を務め、甚大な損失を被りながらも、ワグナー要塞の攻略は結局失敗しましたが、この武功が連邦議会に伝えられた事により、議会は連邦軍有色人部隊の設立を正式に認可し、終戦まで18万人もの黒人が従軍したと説明されています。

 

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