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おすすめ映画『8月の家族たち』(2013/ジョン・ウェルズ監督)感想‣途中あるシーンを境に目が離せなくなっていく大逆転家族劇…

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『8月の家族たち』のあらすじ概要

オスカー女優メリル・ストリープとジュリア・ロバーツが母娘役で初共演し、ピュリッツァー賞とトニー賞をダブル受賞したトレイシー・レッツの戯曲を映画化した作品。見事な脚本と豪華出演陣の素晴らしい演技が見もの…

オクラホマの片田舎。父親が突然失踪したことをきっかけ(のちに遺体で発見されます)に、癌を患っているため毎日薬漬けの日々を送る毒舌家で、トラブルメーカーの母ヴァイオレットの下に、8月のとても暑い日、娘たちが久しぶりに集まります。長女バーバラは浮気した夫と別居中で、反抗期の娘にも手を焼いています。一方、次女カレンは婚約者を連れてきて、三女アイヴィーも恋に夢中。

自分勝手な母親とそれぞれの人生を歩む娘たち、そして彼女らを取り巻く男たちの本音が次第に明らかとなり、家族一人一人の秘密が暴かれて行きます…

母ヴァイオレット役のストリープ、長女バーバラ役のロバーツほか、ユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディクト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイスら豪華キャストが共演。原作者が自らが脚本を手がけ、「カンパニー・メン」のジョン・ウェルズ監督がメガホンを取っています。

2013年製作/121分/アメリカ
原題:August: Osage County

ロッテントマト批評家支持率:67%

『8月の家族たち』のスタッフとキャストについて

ジョン・ウェルズ監督

メリル・ストリープ(バイオレット・ウェストン/毒舌家の女性。ガンで闘病中):長女バーバラがオクラホマから去った事をいつまでも深く根に持っている。

サム・シェパード(ベバリー・ウェストン /バイオレットの夫。バーバラたちの父):一言も残さず突如家出をしてしまう。その後湖で自死溺死する。

ジュリア・ロバーツ(バーバラ・ウェストン/バイオレットの長女。母親と険悪な関係): 

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ユアン・マクレガー(ビル・フォーダム/バーバラの別居中の夫、バーバラに同行して実家を訪問):

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アビゲイル・ブレスリン(ジーン・フォーダム /バーバラとビルの14歳の娘。反抗期を迎えている):

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ジュリアンヌ・ニコルソン(アイビー・ウェストン/バイオレットの次女。地元で1人暮らし):

ベネディクト・カンバーバッチ(“リトル”・チャールズ・エイケン /チャールズの頼りない息子):寝坊して叔父の葬式に遅れる。

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『8月の家族たち』のネタバレ感想・見どころ

ごく普通の一般的な家庭というのはとても少なく、本作品の様な問題ありの姉妹を抱える家族が多いのが実態なのかも知れないという事を感じさせられました。

一家のドンの様な存在のバイオレット(メリル・ストリープ)は抗がん剤の治療薬、沈静剤の多量摂取の影響なのか、始終不機嫌なのかハイなのかなり饒舌で怒鳴り散らしていました。また、観察眼が非常に鋭く、娘たちの家庭の状況などを一目見ただけで内情まで察してしまうという千里眼でした。この映画を見ると、人間は老いたら少しボケ気味の方が世の中は丸く収まる様な気になりました。昔の事を少しも忘れることなく、すべてを記憶に留め置き、それを強力な武器として毒舌吐きまくりでは、多くの人の心を傷付けていました。これでは周囲の人は皆去っていくばかりです。

長年連れ添った夫ベバリーの自死の理由ははっきり明かされませんが、妻バイオレットの人間性に堪えかねたところがあり、逃げ出したかったのかもしれません。これは大きな不幸だと感じました。

劇中では、こんなこと嘘だろうと思われる様な展開が連続し、心休まる場面が全くありません。14歳の少女にマリファナを吸わせていた三女カレンの婚約者スティーブは、2階の窓から見かねた様子に憤りを感じた家政婦のジョナは持っていたシャベルでスティーブを滅多打ちします。このネイティブ・アメリカンの女性ジョナだけは一番まともな人間であることが分かった瞬間でした。(彼女は料理がとても得意)

バイオレットの妹の夫チャールズの食事前の”お祈り、”無意味な内容で延々と続く部分は思わず笑ってしまいました。(この作品の中では、数少ない笑えるシーンではなかったと記憶しています。他にはナマズのフライを食べろ、食べないと母娘で言い合うシーン…)

3人の娘たちがそれぞれ家を去ってしまい、一人残されたバーバラの姿が哀れでなりません。まったく、自業自得なのですが、多分、自分自身でそうと気付く事は無いのかもしれません…

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