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上映中 おすすめ新作映画『オッペンハイマー』(2023/クリストファー・ノーラン監督)感想‣全身で体感する“異様な3時間”!

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『オッペンハイマー』のネタバレ感想・見どころ

本作は素晴らしい感動作ですが、やはり日本人として素直に喜べない内容もあります。開発成功したばかりの原子爆弾を国土に2発も投下された現実は余りに悲惨過ぎると思いました。

第二次世界大戦中に原爆開発に取り組み、見事に成功します。そして、敗戦濃厚な日本の広島、長崎に投下される事になります。オッペンハイマーは原子爆弾の破壊力の恐ろしさに驚愕(もしかすると地球そのものを破壊しかねない威力を持つ可能性があった事を危惧していました…)製造に成功した2発の原子爆弾が彼の手を離れて軍隊に手渡されるシーンは何とも言えず不気味な恐ろしい映像でした。

予定通り広島に投下された事をオッペンハイマーはラジオ放送で知る事になります。周囲の研究員、家族は大喜びしている様子が映し出されます。彼は歓喜の中に迎えられますが、表情は良心の呵責に苛まれ続けている事は隠せませんでした。後にトルーマン大統領と面談します。大統領から「原爆の投下を決断したのはわたしだ…君は恨まれることはない」という意味の言葉を掛けられます。そんな言葉でこころが到底晴れるものではありません。

戦後米ソは核武装競争にしのぎを削ることになります。原爆よりも威力のある水爆開発に着手することになります。オッペンハイマーはこれにはさすがに反対していました。多分彼の脳裏には、原爆を搭載したロケット弾が飛びかう恐ろしい将来の地獄絵が浮かびあがっていたのかもしれません。人類が決して手にしてはならない武器(原子爆弾)を開発したことを悔やんでいるに違いありません。軍縮、核廃絶の主張をもう少し前面に推し出しアピールして欲しかったと思いました…

『オッペンハイマー』のあらすじと概要

「ダークナイト」「TENET テネット」などの大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画。2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描いています。

第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命されます。しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになりますが……。

ご存知の通り、第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たしています。製作費約1億㌦を投じた3時間の超大作映画。

2023年製作/180分/アメリカ
原題:Oppenheimer

『オッペンハイマー』のスタッフとキャストについて

クリストファー・ノーラン監督

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キリアン・マーフィー(ロバート・オッペンハイマー):アメリカの天才的な理論物理学者。第二次世界大戦中にロスアラモス国立研究所の所長を務め、ソ連よりも早く原爆の開発を急ぐために奮闘します。しかし、原爆の実験に成功したもの威力の凄まじさに自ら驚き既に敗戦の色濃い日本に投下することに疑念を抱くようになります。

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エミリー・ブラント(キャサリン・オッペンハイマー):ロバートの妻。生物学者兼植物学者。子育てからくる不満や孤独でアルコール中毒になりますが、生涯夫の味方として彼を支え続けます。

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マット・デイモン(レスリー・グロービス):アメリカ陸軍の将校。学者以外で1番身近な存在として彼の理解者となる。アメリカ原子力委員会の委員長。

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ロバート・ダウニー・Jr(ルイス・ストローズ):ロバートをプリンストン高等研究所の所長に抜擢。頑固で野心に満ちた人物、水爆実験を巡ってロバートと対立します。戦後オッペンハイマーを貶める事に勢力を注ぎ込むが、それが墓穴を掘る形となります。

フローレンス・ピュー(ジーン・タトロット):精神科医、ロバートと恋仲になるが精神的に病むことに。不幸な最期を遂げています。

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