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おすすめ映画|『イエスタディ』(2019/ダニー・ボイル監督)「ザ・ビートルズ」の名曲の数々に乗せて描くコメディドラマ

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イエスタディ の作品情報

  • 公開日:2019年 10月 11日 (日本) · 2019年 6月 28日 (イギリス)
  • 監督:ダニー・ボイル (作品 スラムドッグ$ミリオネア等)
  • ジャンル:ファンタジー 恋愛映画 · コメディ映画 · 音楽 · ミュージカル
  • キャスト ジャック役の新星ヒメーシュ・パテル、エリー役のリリー・ジェームズらフレッシュで個性的なキャストに加え、本人役で登場する世界的人気アーティスト、エド・シーランの出演が大きな話題を呼んでいる。音楽関連の最近の映画では、ジュディ 虹の彼方に レネー・ゼルウィガー主演映画レビュー 

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なお、イギリスの港町が舞台となる映画では、 

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イエスタディ のあらまし【ネタバレ】

 イギリスの小さな海辺の町に住むインド系イギリス人の青年ジャックは、教師の仕事を辞め幼なじみで中学校の数学教師をしている親友エリーから(マネージャー兼ドライバーとして)献身的に支えられてシンガー・ソングライターとして活動しているが全く売れず夢を諦めかけていた。

 そんなある日、世界規模で12秒間の停電が起こる。その時ジャックは交通事故に遭い、昏睡状態に陥り入院する。退院後、快気祝いで集まった友人に新しいアコースティック・ギターを渡され、ジャックはビートルズの「イエスタディ」を聴かせる。

 友人達は演奏に魅了され、ジャックに「その曲、いつ作ったの?」と尋ねる。ジャックは「ポール・マッカートニー」が作ったビートルズの曲だよ」と答えるが、友人たちはまったく知らない様子。

 異変に気がついたジャックは、帰宅後インターネットでビートルズを検索。しかし、ビートルズに関する情報は全くヒットしない。

 ここで世界は史上最も有名なはずのバンド「ビートルズ」が存在しないことになっており、彼らの名曲を覚えているのは、世界でジャック唯一人だけであることに気づく。ジャックはこれを利用して、ビートルズの曲を歌って成り上がろうとする。

 あるバーでのライブの後、地元のレコーディング・エンジニアに楽曲のCD化を誘われる。完成したCDを昼間働いているスーパーの店頭品に「無償添付」として配布したところローカルな話題となり、地元のテレビ番組に出演する。

 それを見ていて楽曲に可能性を感じたエド・シーランが、ジャックをモスクワで行なわれるライブのオープニング・アクトとして採用したいと自宅に訪れる。これまでマネージャーを務めていたエリーは、数学教師としての仕事の関係からモスクワに行くことが不可能となる。そこで、ジャックは友人のロッキーをローディーに任命。

 モスクワでのライブ後の打上げで、エドはジャックにソングライティング対決を持ちかけ、エドは「ペンギンズ」、ジャックは「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」で勝負。ジャックの演奏を聴いたエドは敗北を認めた。その後、LAにて、冷酷なエージェントであるデブラ・ハマーと契約を結ぶ。

 ロサンゼルスに移住した後、イーストウェスト・スタジオでアルバムのレコーディングを開始するが、曲の歌詞が思いつかない。インスピレーションを湧かせるべくジャックは、ビートルズの故郷であるリヴァプールに行き、ストロベリー・フィールド、ペニー・レイン、エリナー・リグビーの墓を訪れた。

 その時偶然近くまで来ていたエリーと再会し、一夜を共にしそうになるが「一夜限りの関係に興味はない」と告げられる。翌朝、ジャックとロッキーは、駅までエリーを追いかけた。そこで、エリーはジャックの成功を祝福するも、ジャックと一緒にいられないことを伝えた。

 その頃、レコード会社はジャックのデビュー・アルバム発売の準備を始めていた。ジャックはビートルズのアルバムから引用した「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」「ホワイト・アルバム」「アビイ・ロード」の3タイトルを提案するも、プロデューサーは拒否し、アルバムのタイトルを“ジャックが手本も盗作もなく、一人で作詞作曲を行なっている”ということから「One Man Only」に決めた。

 ジャックは彼らに英国ゴーレストンのピア・ホテルの屋上のコンサートでアルバム発売を告知することを提案。

 屋上のコンサート終了後、ジャックの楽屋に2人のファンが訪れた。この2人はビートルズの存在を覚えており、ジャックがビートルズの曲を自作の曲として発表していること、さらにリヴァプールを訪れていたことを知っていた。

 ジャックはこれらの事実を認めるが、2人はビートルズがいない世界でビートルズの楽曲を世界に知らしめたことを感謝される。ここで2人はジャックに対し、ある人物の住所が書かれたメモを渡す。

 そのメモを頼りに辿り着いたのは、ミュージシャンにならなかったため暗殺を免れた78歳のジョン・レノンの自宅。この世界では船員として働きながらも幸福な人生を送ったジョンとの会話で、本当の幸せを知ったジャックは、エドにウェンブリー・スタジアムで「飛入り演奏させてくれ」と頼む。

 エドのライブに飛入り演奏後、ジャックはエリーに告白。さらに観客にこれまで自作として発表した楽曲がビートルズの楽曲であることを伝えた上で、インターネット上に楽曲をアップロードし無料で公開し、アルバムのリリースを妨害した。

 得られるはずだった富や名声、栄誉を全て投げうったジャックはその後音楽教師に復職し、エリーと結婚。エリーとの間に2人の子供を授かり、ささやかながらも幸せな生活を続けた。

イエスタディ の見どころ

 「ビートルズ」の音楽とひとりの青年の成功物語にラブストーリーを織り交ぜた奇想天外な着想でかなり面白いとは思ったが、大人のファンタジー映画と見るにしても少々無理があるように思う。吾々の「ビートルズ」はもう変えようの無い絶対的な存在であるはず。

 しかし、本作品が多くの映画ファンの共感を呼び大ヒットとなっている理由はどこにあるのだろう?

 スターになることを夢見る青年が、ある「奇跡」でスターダムにのし上がる切っ掛けを掴む、やがてお決まりのストーリーで通り、昔の恋人が捨て難く、スターの地位を投げ打つという結末は余りに安っぽ過ぎるお話し、題名「YESTERDAY」が泣かないか?

 数多くのビートルズの名曲が歌われてはいるものの、ジャックの歌唱力に対する一般的な評価は良く分からないが、わたし個人的には決してうまいとは言い難い。

 ビートルズはうたの歌詞、メロディーのみが抜群に良いところだけが評価されたわけではない(誰が歌っても大ヒットするものでも無い様な気がする..) 無理もないこと、期待はしてはいけないことかもしれないが、映画の中で歌われる多くの断片的な歌はすべてビートルズ自身が歌うビートルズの歌からは相当な距離感を感じたのはわたしだけなのか。

 現代の若者のビートルズの聴き方とはこんなものなのかと思うと少しがっかりしなくもない。これは本物ではない。誤解されるかもしれないが、こんな(子供だましの様な)映画に感動してはいけないと思いつつも、、、話は元に戻るが世界的に大ヒットして大受けしている映画であることは事実である。

 「ビートルズ」の色褪せない魅力は否定しようがないし、ダニー・ボイル監督と脚本家リチャード・カーチスらの力量、出演者のパフォーマンスに多くの映画ファンが魅了されていることに疑問の余地はないのだが、この映画を諸手を上げて大絶賛という気分には正直なれなかった…(頭が古過ぎると言われても仕方がありません…)

なお、この映画を機会に本物のビートルズを聴く人がもっと増えればそれはそれで良いことだし、ついでにわたしの大好きなボブ・ディランもどんな形であれ映画に取り上げられれば絶対見に行くと思う…

 否定的なコメントばかりで多くのダニー・ボイル監督と脚本家リチャード・カーティス及びすべてのビートルズのファンに申し訳ないが、この映画に対するわたしのおすすめ度は少し辛口の

★★★3点。

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