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おすすめ映画『オール・ザ・キングスメン』(2006/スティーブン・ザイリアン監督)感想‣野心家の地方政治家が権力欲の虜となって自滅していく…

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『オール・ザ・キングスメン』のあらすじと概要

「シンドラーのリスト」のスティーブン・ゼイリアン監督がショーン・ペン&ジュード・ロウ主演で放つ政治サスペンス。実在の政治家をモデルにしたロバート・ペン・ウォーレンの小説「すべての王の臣」を、1949年のアカデミー作品賞受賞作に続いて2度目の映画化。下級役人のウィリーは、ある政治汚職を追及し、逆に辞職に追い込まれるが、何と知事選に担ぎ出されることになります。実はそれは、対立候補の票を割る当て馬だったのです。それを知ったウィリーは、演説原稿を破り捨て、自身の言葉で民衆に訴え掛けて知事に見事当選してしまいますが…。理想を胸に州知事に上りつめた叩きあげの政治家と彼を追う富裕層出身の新聞記者の運命が描かれます。1920~30年代にルイジアナ州知事として実在したヒューイ・ロングをモデルにした物語です。アンソニー・ホプキンス、ケイト・ウィンスレット、マーク・ラファロら豪華キャストが脇をしっかり固めています。

2006年製作/128分/アメリカ
原題:All the King’s Men

『オール・ザ・キングスメン』のスタッフとキャストについて

スティーブン・ザイリアン監督・製作:『シンドラーのリスト』でアカデミー賞脚色賞を受賞した。『レナードの朝』『マネーボール』『アイリッシュマン』など実話をベースとした脚本を数多く手がけています。

ショーン・ペン(ウィリー・スターク) : 利益誘導型の煽動政治家タイプ、野心家。知事となったスタークは反対派を一掃し、反対派を買収や脅迫していくなど独裁的な政治を強めていきます。

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ジュード・ロウ(若い新聞記者ジャック・バーデン): 富裕層出身のスタークの参謀となる。

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アンソニー・ホプキンス(アーウィン判事):

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ケイト・ウィンスレット(アン・スタントン) :

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マーク・ラファロ(アダム・スタントン):

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パトリシア・クラークソン(セイディ・バーク) :

『オール・ザ・キングスメン』のネタバレ感想・見どころ

主演級の大物俳優・女優がぞろぞろと出演している本当に驚くべき贅沢な映画です。「船頭多くして船山に上」っちゃたかもしれない…1920-30年代に実在した政治家ヒューイ・ロングをモデルにした映画作品です。演説が上手く、大手石油会社などの独占的な権益を民衆の”目の敵”にしたて、正義の味方としてルイジアナ州知事にまで上り詰めると立志伝中の人物が描かれていきます。それを、彼の助っ人として脇で支えながら冷ややかな視線で見詰めている元新聞記者ジャックの口から語るという手法が取られています。

道路・橋・学校、病院を作る事で”貧乏人”の味方を演じています。”貧乏人”という言葉が多様されますが、昔はこれ程までに多用されていた言葉だったのかどうかちょっと違和感を覚えました。(選挙)演説を聞こうとして会場に集まる大観衆を前にして『みなさん貧乏人の為に・・・を建設する!』という言葉は何となく恩着せがましく、上から目線そのもの。当時としてはこのような演説で選挙民の関心を得る事が出来た事にびっくり仰天です。また、知事としても表の顔と裏の顔を持ち私腹を肥やす事に抜かりはない様でした…腹黒さは独占大企業のボスらと五十歩百歩なのではないか…

ショーン・ペン扮するウィリー・スターク知事の個性は強烈でした。高らかに利益誘導型の政策をぶち上げあっという間に州知事に上り詰めることが出来た大袈裟な身振り手振りの”弁舌”の見事さは、ナチスヒトラーを彷彿とさせました。この学校、道路、病院を招致する政治家の18番は今なお健在であることに気付きびっくり仰天させられます。東京オリンピック、大阪万博も建設需要で建設業が大いに潤います。政治家のやることは今も昔も変わっていませんね…

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