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おすすめ映画|『フォックスキャッチャー』(2014/ベネット・ミラー監督)感想‣美しい自然と澄み切った大気のなかに次第に息の詰まるような狂気が発酵!

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『フォックスキャッチャー』のあらすじと概要

David MarkによるPixabayからの画像

「マネーボール」「カポーティ」のベネット・ミラー監督が、1996年にアメリカで起こったデュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンによるレスリング五輪金メダリスト射殺事件を実録映画化し、2014年・第67回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したサスペンスドラマ。

ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得したレスリング選手マーク・シュルツ(チャニング・テイタム)は、デュポン財閥の御曹司ジョン(スティーブ・カレル)から、ソウルオリンピックでのメダル獲得を目指すレスリングチーム「フォックスキャッチャー」に誘われます。

同じく金メダリストの兄デイブ(マーク・ラファロ)へのコンプレックスから抜けだすことを願っていたマークは、最高のトレーニング環境を用意してくれるという絶好のチャンスに飛びつきますが、次第にデュポンのエキセントリックな行動に振り回されるようになっていきます。やがて兄デイブもチームに加入することになります。大邸宅を囲む美しい自然と澄み切った大気のなかで、マークとデュポンの奇妙に歪んだ相互依存関係は、次第に息の詰まるような狂気に包まれていき、デイブを加えた3人の運命は思わぬ方向へと転がっていく事に…

「40歳の童貞男」のスティーブ・カレルがコメディ演技を一切封印、心に闇(総合失調症)を抱える財閥御曹司役をシリアスに怪演している。メダリスト兄弟の兄をマーク・ラファロ、弟をチャニング・テイタムが演じている。

 

 

2014年製作/135分/アメリカ
原題:Foxcatcher

 

ロッテントマト批評家支持率:87%

『フォックスキャッチャー』のスタッフとキャストについて

Hebi B.によるPixabayからの画像

ベネット・ミラー監督:05年、米小説家トルーマン・カポーティ(「ティファニーで朝食を」「冷血」)の伝記映画「カポーティ」で劇場映画デビュー。同作の脚本は高校時代からの親友ダン・ファターマンが執筆したもので、アカデミー賞では作品賞・監督賞・脚色賞など5部門にノミネート。主演のフィリップ・シーモア・ホフマンにオスカーをもたらし、早くも手腕が認められる。

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スティーブ・カレル(ジョン・デュポン):主演映画「40歳の童貞男」(05)の大ヒットで一躍トップクラスのコメディ俳優となる。実在の殺人事件を題材にした本作品「フォックスキャッチャー」(14)でアカデミー主演男優賞にノミネートされている。

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チャニング・テイタム(マーク・シュルツ):「コーチ・カーター」(05)でスクリーンデビューし、青春映画「ステップ・アップ」(06)で主演を務める。

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マーク・ラファロ(デイブ・シュルツ):2000年に以前から親交のあるケネス・ロナーガンが監督した映画「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」の主演に抜てきされ、インディペンデント・スピリット・アワードにノミネートされる。

『フォックスキャッチャー』のネタバレ感想

mnanniによるPixabayからの画像

ネタバレ注意!

物語の進行はかなりスローペースでした。また、ストーリー展開の起伏に乏しく、中盤盛り上がりがあるのかと思いきや、ジョン・デュポンとマークの溝は深まる一方でした。ジョンは総合失調症という精神に障害があったのですが、それにしても、かなり異様な幕切れには驚きました。

ジョンの願いは五輪の試合で、選手のコーナーに立つ事でした。この望みは叶い、マークは金メダルを獲得しました。しかしながら、マークの身も心もジョンからは徐々に離れていました。そのことを恨んだかのような、デイブに対するまさかの凶行に本当に驚き、言葉が出ませんでした…

デイブは弟マークからはいつまでもコンプレックスを抱かせてしまう対象ですが、デイブは常に変わらず弟思いの態度は変わりありません。それに加え大変な家族思いでもあります。対照的に大富豪のジョンは実母との関係も余り上手く行っていません。大好きなレスリングも母親の反対でやらせてもらえなかった過去があったのです。小さい頃から育った環境が彼の性格を作り上げてしまったのかも知れません。

 

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