『アフターウェディング』のネタバレ感想・見どころ
あまりにもあり得ない設定のストーリー（しかしこれは、スサンネ・ビア監督作品にありがちな…）展開にびっくり仰天しました。ちょっと無理があるのかなぁと感じて見始めました。インドで孤児救済の慈善事業を行っている主人公ヤコブは、施設への出資者である実業家ヨルゲンと面談する為、故国デンマークに一時帰国します。そこでヤコブはヨルゲンの娘ヘレナの結婚式に強引に出席させられます。実は娘の母親アナはヤコブの元の彼女であり、結婚したばかりの娘は、ヤコブは今まで一切存在すら知らなかった実の娘である事が明らかになります。しかもその運命の再会を仕組んだのは、娘の育ての親であるヨルゲンでした。それにはとても深い理由がありました。映画概要で一部明らかにしていますが、ヨルゲンは不治の病で余命宣告を受けているという重大な背景があります。
（ネタバレ有り）
富豪であるヨルゲンはあらゆる手立てを使い、娘ヘレナの本当の父親を探し出し、ヨルゲン亡き後妻アナ、娘ヘレナや弟たちの後見を（一方的に）頼むかたちとなりました。しかも、ヨルゲンにはインドの慈善事業からは手を引いてもらい、故国に戻る様に説得していました。大富豪でもあり。金銭に物を言わせ、強引に自分の描いた未来を人に押し付けていました。果たしてこれで、ヨルゲン亡き後残された人々が本当に幸せになれるのか、という疑問が残りました。
『アフター・ウェディング』のあらすじと概要
死期が迫った一人の資産家が愛する家族のために決断したある計画と、それに巻き込まれた男女の葛藤と運命の行方をミステリアスかつ感動的に描くヒューマン・ドラマ。監督は「しあわせな孤独」のスザンネ・ビア。インドで孤児たちの救援事業に従事するひとりのデンマーク人、ヤコブ。運営している学校の財政難に頭を悩ますヤコブのもとに、デンマークの大富豪の実業家ヨルゲンから巨額の資金援助の申し出が舞い込みます。そして面会したいというヨルゲンの求めに応じて、久々に故郷デンマークへと戻ったヤコブですが、面談を無事終えた彼は、ヨルゲンから週末に行われる娘アナの結婚式に強引に招待されます。断り切れずに出席することに、そこでは思いがけない人と再会し、ヨルゲンの真の望みを知る事になります。
尚、本作「アフター・ウェディング」に惚れこんだジュリアン・ムーア（共演ミッチェル・ウィリアムズ）と夫であるバート・フレインドリッチ監督が製作に乗り出し、ハリウッドリメイクが実現しています。（邦題「秘密への招待状」2019）
2006年製作／119分／デンマーク
原題：Efter Bryllupet
『アフター・ウェディング』のスタッフとキャストについて
スサンネ・ビア監督：
➢おすすめ映画『しあわせな孤独』（２００２／スサンネ・ビア監督）感想‣コペンハーゲンの街を背景に、せつなくもひたむきな愛の形がじっくりと描かれる…!?
おすすめ映画『真夜中のゆりかご』（２０１４／スサンネ・ビア監督）感想‣2組の全く異なる境遇の夫婦の生活と子育てを対比させた物語…
マッツ・ミケルセン（インドで孤児の慈善活動を行うヤコブ）：インドで孤児の面倒をみる慈善活動を行っているデンマーク人。資金提供者である実業家ヨルゲンの誘いで故国デンマークを訪問します。出資依頼の為に一時帰国しましたが、ヨルゲンの娘の結婚式に強引に出席させられます。しかし、そこにはヨルゲンの深い企みがありました。
➢上映中 新作映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』（２０２３／ジェームズ・マンゴールド監督・脚本）感想‣15年振りの劇場上映中のシリーズ最新作に熱中！
ロルフ・ラスゴード（実業家ヨルゲン）：49歳と若く結婚式を挙げたばかりの娘と幼い二人の息子を持つ。大富豪の実業家として、インドで慈善活動を行うヤコブの資金的後ろ立てを引き受けている。映画中盤以降で明らかになりますが、医師から余命宣告を受けている事を家族・娘にひたすら隠し続けています。
シセ・バベット・クヌッセン（ヨルゲンの妻アナ）：ヤコブはアナの元カレ。娘の結婚式当日突如現れたヤコブに驚愕する。しかし、後に夫ヨルゲンによって仕組まれていた事が明らかに
スティーネ・フィッシャー・クリステンセン（ヨルゲンの娘ヘレネ）：両親からは、実の父親はヨルゲンではない事を明かされており、実の父親は亡くなっているとの説明を受けていました。しかし、結婚式当日実の父親の存在が明らかになります。
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